□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2015年05月19日(火)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ ご購読ありがとうございます。5月に入ってから、プラチナ需給関連の動きが活発化しています。GFMSに続いて、今週はWPICの需給予想も公表されました。これを受けて、プラチナ需給環境も強弱どちらの状態にあるのか再評価を迫られていますが、冷静にデータが指し示していることを考えて見ます。情報ベンダーでは強気材料との報告もありますが、そうした分析には違和感があります。 =================================== WPICの需給報告はポジティブ材料? 冷静にデータを検証してみると・・・ =================================== <そもそも、プラチナ価格はどうやって分析する?> プラチナに限らないが、貴金属価格の分析は難しい。例えば、株価であれば企業収益(見通し)に対して、どの程度の倍率まで買われるのかを想定することで、一応の理論株価を提示することが可能である。為替相場についても、2カ国の金利や期待インフレ率などとの比較から、目安となる相場水準を提示することは、それ程難しいことではない。 しかし、貴金属市況に関しては、相場テーマが多岐にわたることで、モデルを構築して「この価格が目標価格」といった解説は行いづらい。石油や農産物などは比較的需給環境・見通しに素直に連動する相場であり、例えば農産物だと在庫率(=在庫÷需要)を使った理論価格を提示することが頻繁に行われている。需要と在庫のバランスから、比較的きれいな相関を見出すことができるマーケットも少なくない。… … …(記事全文4,378文字)
小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~
小菅努(商品アナリスト/マーケットエッジ代表)