□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】
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□■　天木直人のメールマガジン２０１６年３月９日第２０９号
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　　これでは日中関係改善など望むべくもない　

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　北京で行われている全国人民代表大会（全人代＝国会）にあわせて中国の王毅外相はきのう３月８日、記者会見を行ったという。

　それ報じるきょう３月９日の各紙で私が注目したのは日中関係の部分だ。

　すなわち各紙は一斉に書いている。

　対日関係改善は楽観できないと王毅外相が答えたと。

　そして、その原因は日本の為政者にあると語ったと。

　名指しこそしていないが、ここで王毅外相が為政者と言っているのは安倍首相の事である。

　日経新聞は、王毅外相が「安倍政権が『あちこちで中国の邪魔立てをする』と批判し、」と書き、朝日新聞は「安倍政権への不満が強まっている」（中国外務省関係者」と書いている。

　ここまで王毅外相が言及したのは初めてではないか。

　そこまで中国側の不満が高まっているということだ。

　そしてこれは習近平主席の意向を代弁したものである。

　ここまで名指しで王毅外相に批判された事を、安倍首相が知らないはずはない。

　そして名指しで批判される事を許さないのが安倍首相だ。

　これでは日中関係改善など望むべくもない。

　こんな不幸な日中関係は、安倍首相の後にも先にもないだろう（了）

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編集・発行：天木直人

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