□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2016年2月13日131号 ■ ============================================================== 意味のないアッバスパレスチナ議長の訪日 ============================================================== ひさしぶりにイスラエル・パレスチナ問題について書く。 アッバスパレスチナ自治政府の議長が2月14日―17日の日程で訪日するらしい。 しかしその訪問について報じる新聞はない。 それもそのはずだ。 2004年11月にアラファトが死去(後にイスラエルによる毒殺疑惑が判明した)したあとを継いだアッバス議長は、その後10年余り、イスラエル・パレスチナ和平に何の貢献も出来なかった。 それどころか、パレスチナに対するイスラエルの弾圧は年々強まり、最悪の状況になっている事は、JSRメルマガ・パレスチナ最新情報が毎回のように教えてくれている。 そんなアッバス議長の訪日に意味があるはずがないからだ。 そんなアッバス議長の訪日について、イスラエルの代弁者のごとき毎日新聞だけがひとり先行して、エルサレム発大治朋子記者の記事をきょう2月13日の紙面で大きく掲載した。 アッバス議長が毎日新聞の単独インタビューに応じたというのだ。 そこでアッバス議長は次のように語っている。 我々は暴力ではなく、話し合いによる和平を望む。そのために国際和平会議の開催を求める。日本に指導的役割を果たしてもらいたいと。 そんなおためごかしの言葉を10年以上繰り返してきたからこそ、イスラエルのパレスチナに対する暴力はとどまることを知らず、パレスチナは第三次インティファーダ(人民蜂起)とまで呼ばれる状況に追い込まれたのではないのか。 なによりも、そのような状況を前にして、対米・イスラエル従属の日本が何も出来ない事を一番よく知っているのはアッバス議長ではないのか。 そのアッバス議長が一体何を期待して訪日するというのか。 大治記者がアッバス議長に聞くことは、まさにその事である(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説
天木直人(元外交官・作家)