Foomii(フーミー)

天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説

天木直人(元外交官・作家)

天木直人

日本の衛星ロケット打ち上げ延期が暴露した北朝鮮発射の空騒ぎ
無料記事

□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2016年2月12日129号 ■   ==============================================================  日本の衛星ロケット打ち上げ延期が暴露した北朝鮮発射の空騒ぎ  ==============================================================  三菱重工業の衛星ロケットH2Aが悪天候のため打ち上延期となったという。  予定では12日に打ち上げられるところだったという。  もし打ち上げが成功していたらメディアは大歓迎しただろう。  北朝鮮のロケット発射はミサイルといい、日本のそれは天文衛星といって。  しかし、ロケットの先に搭載する違いがあるだけだ。  爆弾を積めばそれはそのままミサイルだ。  メディアが枕詞としてニュースの冒頭で繰り返した「事実上のミサイル発射」という言葉は、北朝鮮だから当然のようにそう言うのだ。  北朝鮮が「事実上のミサイル」を発射した同じ2月7日の、しかも、ほぼ同時刻に、ロシアが人工衛星を打ち上げた(2月8日日経新聞)ことを、果たしてどれだけの日本国民は知っているだろうか。  なぜメディアは騒がなかったのか。  ロシアがそれを公表したというのに。  しかも北朝鮮が発射を一日早めた理由は、天候ではなく、ロシアの発射に合わせたと言われているのに。  因みに日米韓が声高に叫んでいる国連安保理決議違反の意味を正確に把握している日本国民はいるだろうか。  テレビはこう報じていた。  同じ人工衛星でも北朝鮮だからその意図はミサイルと見なされると。  こんないい加減な国連決議があるというのか。  私はそのいい加減さを2月8日の日経新聞で知った。  安保理決議の解釈で違反と見なされるのだと。  ちなみに、北朝鮮のミサイル発射を批判したテレビ番組で、識者のひとりが語っていた。  ここまで誇示する狙いは、米国へのシグナルとともに、ロケット技術を世界に売り込むためだと。  そういうなら、三菱重工のロケット打ち上げも、日本のロケット技術を世界に輸出するビジネスのためではないのか。  日本の打ち上げ成功は祝福し、北朝鮮がそれを行うと大騒ぎする。  日本は正しくて、北朝鮮は悪い。  北朝鮮から見れば笑止だろう。  いや、北朝鮮だけではない。  およそミサイル攻撃など無縁の大多数の世界の国々は、国連安保理決議による北朝鮮への制裁の馬鹿騒ぎは、軍事大国のエゴだと冷笑しているに違いない。  安倍首相はこれ以上北朝鮮のミサイル打ち上げを騒がない方がいい。  安倍首相がいまなすべき事は他に山ほどある。  それらが皆うまく行かないからと言って、北朝鮮や中国の脅威に逃げ込むのは、あまりにも姑息である(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

今月発行済みのマガジン

ここ半年のバックナンバー

2024年のバックナンバー

2023年のバックナンバー

2022年のバックナンバー

2021年のバックナンバー

2020年のバックナンバー

2019年のバックナンバー

2018年のバックナンバー

2017年のバックナンバー

2016年のバックナンバー

2015年のバックナンバー

2014年のバックナンバー

2013年のバックナンバー

2012年のバックナンバー

2011年のバックナンバー

2010年のバックナンバー

2009年のバックナンバー

このマガジンを読んでいる人はこんな本をチェックしています

月途中からのご利用について

月途中からサービス利用を開始された場合も、その月に配信されたウェブマガジンのすべての記事を読むことができます。2024年10月19日に利用を開始した場合、2024年10月1日~19日に配信されたウェブマガジンが届きます。

利用開始月(今月/来月)について

利用開始月を選択することができます。「今月」を選択した場合、月の途中でもすぐに利用を開始することができます。「来月」を選択した場合、2024年11月1日から利用を開始することができます。

お支払方法

クレジットカード、銀行振込、コンビニ決済、d払い、auかんたん決済、ソフトバンクまとめて支払いをご利用いただけます。

クレジットカードでの購読の場合、次のカードブランドが利用できます。

VISA Master JCB AMEX

キャリア決済での購読の場合、次のサービスが利用できます。

docomo au softbank

銀行振込での購読の場合、振込先(弊社口座)は以下の銀行になります。

ゆうちょ銀行 楽天銀行

解約について

クレジットカード決済によるご利用の場合、解約申請をされるまで、継続してサービスをご利用いただくことができます。ご利用は月単位となり、解約申請をした月の末日にて解約となります。解約申請は、マイページからお申し込みください。

銀行振込、コンビニ決済等の前払いによるご利用の場合、お申し込みいただいた利用期間の最終日をもって解約となります。利用期間を延長することにより、継続してサービスを利用することができます。

購読する