□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2016年1月30日第92号 ■ ============================================================== 談合で終わる今年の春闘 ============================================================== かつて春闘と言えばスト決行が当たり前だった。 そんな春闘がなくなって、すべてが話し合いで決まる春闘になって久しい。 日本の政治に緊迫感がなくなったのはその春闘の茶番化と無縁ではない。 しかし今度の春闘はもはや完全な談合に終わる。 なぜそう思うのか。 きのう1月29日に行われた労使トップ会談を報じるきょう1月30日の記事を見てそう思った。 その話し合いの内容を見てそう思ったのではない。 記事に書かれたトップの顔を見てそう思ったのだ。 榊原定征という経団連会長が、これまでのどの経団連会長の中でも例を見ないほど安倍従属である事はもはや私が言うまでもない。 彼はアベノミクスに反する要求には一歩も譲らないだろう。 他方においてアベノミクスが唱えることは率先して提案する。 しかし私がここで言いたいのは榊原会長の顔の事ではない。 労働者を代表する連合会長の神津里季生の顔の事である。 神津氏の経歴を見ると在タイ日本大使館に出向していたとある。 私は外務省にいたから知っているが、大使館に出向していたということは外務省に受け入れられた人物であるということだ。 しかも当時の大使は岡崎久彦という安倍首相の対米従属外交の指南役だ。 そして神津会長の学歴を見ると東大卒とある。 つまり神津会長は下手な官僚以上にこの国の支配層に受け入れられた労働貴族の典型だ。 その神津氏が労働組合のトップに選ばれて、榊原経団連会長とトップ会談にのぞむ。 話し合いの内容や、話し合いの結果を見る必要はまったくない。 春闘の結果などすでに決まっている。 今年の春闘は二人の安倍首相の仲間が話し合う談合そのものなのだ。 そう神津連合会長の顔に書いてある(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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天木直人(元外交官・作家)