□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2012年6月24日第487号 ■ ============================================================== 「テロとの戦い」とは何だったのかと書いた「選択」の記事 ============================================================== およそ検証というものは中途半端にお茶を濁して終わってしまうのが 相場と決まっている。 私が中途半端と言う意味は、真実が断定されないことだ。 責任者が正当に処罰されないことだ。 日米密約の検証もそうだった。 今度の福島原発事故検証もそうだ。 鳴り物入りで開かれた国会の事故検証委員会ですら、その報告書を 効果的なタイミングで出す事なく、大飯原発再稼動も原子力規制委員会 設置法も許してしまった。 そんな中途半端な検証の典型例がイラク戦争の検証だ。 事故から10年近くたっても、いまだに何の検証をしようともしない 日本政府は論外であるが、欧米諸国の検証作業についても中途半端だ。 イラクに核兵器がなく、サダム・フセインに米国攻撃の意図がなか った事は確かに明らかにされた。 しかしそれにも関わらず、ブッシュもブレアもイラク攻撃は正しか ったと言い張って終わっている。 そしてそれ以上の検証はなされずにイラク戦争は過去のものとなり つつある。 しかしあの戦争で本当に明らかにされるべきは、果たして9・11は オサマ・ビン・ラデンの犯行だったのか、米国の自作自演ではなかった のか、ということだ。 そして、この検証こそ、すべての国が決して行なおうとしないことだ。 それどころか9・11事件の内部犯行説を少しでも口にしようもの なら、今でも権力側から排斥される。 そんな中で情報月刊誌「選択」6月号に「『テロとの戦い』とは何 だったのか」、という特集記事があった。 私が驚いたのは、その記事が次のように、オサマ・ビン・ラデンの 犯行に疑問を投げかけていることだ。 すなわち、一年前に米軍に殺されたオサマ・ビン・ラデンの三人の 未亡人と二人の成人に達した娘たちが、9人の未成年を伴って今年の 4月にサウジアラビアへ追放された、と。 彼女たちこそずっとオサマ・ビン・ラデンと生活を一緒に暮らして きた者たちであり、それらの証言が公けになれば、世紀の陰謀と噂され る9・11事件の真相解明がどれほど進んだであろうか、と。 しかし彼女たちはサウジアラビアという迷宮に追放された。 そこ(サウジアラビア)は女性を品物のように扱う自由はあっても、 報道の自由はない、と。 これは真実を永久に闇に葬りたい者たちの仕業ではないかと。 さらにその「選択」の記事は言う。 オサマ・ビン・ラデンが5年以上も前から暗殺の恐怖も覚えずに パキスタンで暮らし、米国との戦いの司令を下していたなどという事が ありうるのか、と。 オサマ・ビン・ラデンの遺体は誰も見ないまま水葬され、米国は情報 公開法による公開を頑なに拒んだままである、と。 応酬された資料は一切公開されることなく世界は米国が発表する一方 的な情報がすべてと思い込まされている、と。 そして、その「選択」の記事はこう締めくくっている。 「9・11事件とそれから10年続いたテロとの戦いとは、一体何 だったのか。真実が明かされる日が近づいているとは、とても思えない」、 と。 鋭い指摘である。 それにしても、このような指摘が日本の大手メディアの中から一度 たりとも起きたことはない。 世の中はとんでもないことが行なわれていると疑ったほうがいい。 了 ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説
天木直人(元外交官・作家)