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天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説

天木直人(元外交官・作家)

天木直人

いまさらながら辻元清美には失望させられた
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□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■  天木直人のメールマガジン 2010年7月28日発行 第37号 ■        ===============================================================          いまさらながら辻元清美には失望させられた。                                           ================================================================   「いまさらながら菅直人には失望させられた」  こういう書きはじめで私は今日のメルマガを書き終えていた。  その要旨はこうだ。  菅直人首相が北岡伸一東大教授を新・国家戦略室の初会合に招いて外交・安保 問題について教えを乞うたというニュースを7月27日の各紙で知った。  北岡伸一教授は普天間問題で米国を怒らせた鳩山首相を日米関係者の前で 馬鹿者呼ばわりした男である。  口を開けば日米同盟関係の重要性を高圧的に唱える御用学者の筆頭だ。  そのような人物に外交・安保の国家戦略の教えを乞うとは何と言う市民派出身 の首相か。  少しでも米国を怒らせる政策を菅首相が取ろうとすると、鳩山首相と同じように 馬鹿者呼ばわりされるだろう。  折から新防衛計画の大綱が今年中にも作られようとしている。  菅民主党政権をこれ以上続けさせれば間違いなく日本は平和を捨てる事になる。  これ以上菅民主党政権を続けさせてはいけない。政界再編の混乱が起き、 その混乱の中から憲法9条を守る本物の平和新党が生まれてこなければ危うい。  そう配信するつもりでいた。  そこに降って沸いたのが辻元清美の社民党離党宣言である。  その言葉をそっくり辻元清美に変えて今日のメルマガとする。  「いまさらながら辻元清美には失望させられた」、と。  もっとも辻元清美の社民党離党は民主党との連立離脱を渋って前原国交相と 抱きついていた時点で国民の目にも明らかであった。  社民党離党の理由も各紙が伝える通りだろう。  次の選挙では社民党では勝てない。蓮ホウにお株を奪われて出番がない。権力 のうまみを知っていまさら野党にはもどれない。などなど。  今度の社民党離党のはるか前から私は辻元清美と言う政治家の正体を見抜いて いた。平和活動にかかわった個人的経験から信頼できない政治家と確信していた。  その具体的内容を今は書かない。  しかし昨日の離党記者会見で述べた彼女の言葉の中にそれは見事に現れている。  彼女は言った。  小さな政党にとって政権の外に出たら政策の実現が遠のいていく、と。  きれい事だけでは政治は動かないと。  違う。  少なくとも平和を実現しようとする事を政治活動の中心に据えた政治家で あれば、決してそのような言葉が口から出る事はない。本気で平和の政治を 実現しようとする限り大きな政党にはなれない。政権政党にはなれない。  しかし、たとえ小さな政党であっても、平和を願う国民の声を本気になって 政治の場で訴え続けるならば日本の再軍備化を阻止できる。それを目指すのが 平和政党の意義であり平和政治家の使命なのだ。  しかも、平和を訴え続ける事こそきれい事なのだ。理想を失い、「きれい事 だけでは政治はできない」と現実的になったとたん、平和はたちどころに手から 滑り落ちていく。  昨日の辻元清美の言葉は、辻元清美と言う政治家の正体が平和主義者でも 護憲主義者でもなく、ただの現実主義者の政治家であったということを見事に 示したということだ。  しかし私は辻元清美の社民党離脱を歓迎する。  その事によって社民党の分裂が本格化し社民党が消滅することを歓迎する。  今こそ福島瑞穂は理想を目指して再出発するのだ。辻元清美と対極の政治家を 目指すのだ。  当選したばかりだ。任期はあと6年もある。一人でもいいから憲法9条新党を つくるのだ。  平和を願う国民は決してそんな福島瑞穂を一人にはさせない。  必ず同士は集まってくる。  その同士がたとえ二、三人でもいいではないか。十分だ。  利害と打算で行なわれる今の日本の政治の政界再編の中で、一つぐらい理想を 求めた同士が結束する本物の政党があってもいい。  そんな政党ができれば私は全力をあげて応援する。  そう考える国民は少なからずこの日本にいることを私は知っている。  繰り返し言う。福島瑞穂は執行部批判を恐れるな。  辻元清美の離党をきっかけに起きる社民党の分裂にうろたえるな。  憲法9条が福島瑞穂に与えてくれた千載一遇のチャンスだと覚悟を決めるべき である。  この事について、私は今日のブログで福島瑞穂にエールを送ろうと思っている。                                 了                                                                                  ◎メルマガにする問い合わせは、info@foomii.com へ直接ご連絡願います◎    おしらせ                                                                           「さらば日米同盟」の出版記念講演を、政治評論家の森田実さんの 特別参加を得て次の要領で行ないます。  13:35-14:00 天木直人「出版の意図を語る」  14:05-14:45 森田実 「特別講演」         休憩  15:00-16:00 天木直人・森田実対談(司会天木)  16:00-17:00 聴衆との応答(司会天木) 日時 8月8日(日)    午後一時開場 場所 赤坂区民センター大ホール    港区赤坂4-18-13    地下鉄銀座線・丸の内線 赤坂見附駅 A出口徒歩10分    大江戸線・半蔵門線 青山一丁目駅  4番出口徒歩10分 参加 無料(予約の必要はありません。直接会場へお越し下さい)。 (連絡先:春田 090-2415-7617 u12u9lo6@image.ocn.ne.jp                 ユー12ユー9エルオー6)             

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