□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン 2010年7月22日発行 第28号 ■ =============================================================== 公務員改革は若手官僚の反乱で加速する事を期待する ================================================================ 週刊ポストの今週号(7月30日号)は読みどころ満載のお買い得だ。 何と言っても「国民を絶望させた11人の亡国政治屋」という特集がいい。 この特集を組んだ編集者や記者は若い世代である。その若い世代にとっては、 将来の展望を奪っておきながら何一つ解決策を見つけられない今の旧世代の 指導者たちは、与党も野党も関係なく、みな敵に見えるに違いない。 日本をここまで食い潰しておいて、何もしない、できない。それでいて 優雅な身分にしがみついて生き残りに汲々としている。いい加減にしろ、 落とし前をつけろ、彼らが思っても不思議ではない。 日本の将来の設計は、良くも悪くも、ツケを回される若い世代にもっと 発言権を与えるべき時が来ているのだ。 公務員改革もしかりである。古い世代の政治家が、古い世代の官僚たちと 馴れ合っていては決して改革なんか出来ない。 このままでは若い官僚の反乱が起きる。そうならないためにも古い官僚を 引退させるような制度をつくらなければならない。これが公務員改革なのだ。 そう主張しているのが、昨日のメルマガで書いた改革派官僚古賀茂明氏で あった。その事を私は週刊ポストの記事で知った。 お買い得記事満載の週刊ポスト今週号で私が最も注目したのは、古賀氏の が捨て身で週刊ポストに語った実名証言である。 その中で私が注目したのが次の言葉であった。 「・・・若手官僚たちは、高齢公務員が多く残って幹部ポストが塞がれ、 組織が硬直化して改革が出来ない状況を真剣に憂えています。そのためにも 公務員の人事体系、予算に大ナタを振るい、若手の抜擢や民間登用を柔軟に するための仕組みづくりが欠かせません。政治主導を実現するための組織改編 は公務員改革とセットで行なう必要があります・・・」 現実には若手世代の声は押しつぶされたままだ。若い世代には旧世代に 抵抗する術は無い。その声を代弁した改革派官僚は追放された。 その張本人が旧世代の政治家である仙谷大臣であった。その仙谷が小沢なき 後の菅民主党政権を動かしている。 一般の国民はまったく気づいていないだろうが、民主党政権の公務員改革が 一向に進まないために、官僚人事が滞っている。 それをいい事に、無能な次官が異例の長さでその職にとどまり、あるいは 次官ポストが同期の間でたらいまわしされている。 こんな人事の停滞は、自民党政権下ですらなかったことだ。 それを許している菅・仙谷民主党政権で、若手官僚のチャンスはますます 摘み取られていく。 官僚間の世代対立が公務員改革を加速させる事を期待する。 そうならなければいけない。 了 ≪メルマガに関する問い合わせは、info@foomii.com へ直接ご連絡願います≫ お知らせ 「さらば日米同盟」の出版記念講演を、政治評論家の森田実さんの 特別参加を得て以下の通り行ないます。 当日のプログラムは以下の通りです。 13:35-14:00 天木直人「出版の意図を語る」 14:05-14:45 森田実 「特別講演」 休憩 15:00-16:00 天木直人・森田実対談(司会天木) 16:00-16:00 聴衆との応答(司会天木) 日時 8月8日(日) 午後一時開場 場所 赤坂区民センター大ホール 港区赤坂4-18-13 地下鉄銀座線・丸の内線 赤坂見附駅 A出口徒歩10分 大江戸線・半蔵門線 青山一丁目駅 4番出口徒歩10分 参加 無料(予約の必要はありません。直接会場へお越し下さい)。 (連絡先:春田 090-2415-7617 u12u9lo6@image.ocn.ne.jp ユー12ユー9エルオー6) 講演会の概要については次のURLを参考にして下さい。 http://d.hatena.ne.jp/Takaon/20100702
天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説
天木直人(元外交官・作家)