━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 「植草一秀の『知られざる真実』」 2012/09/08 日本人の顔をした米国の手先がサムライを斬る構造 第340号 ──────────────────────────────────── 「このドラマは歴史の事実に基づくフィクションです」 このような、出鱈目な日本語を使う放送局を信用するわけにはいかない。 「デジタル大辞泉」によると、フィクションの意味は、 1 作り事。虚構。「―を交えた話」 2 作者の想像力によって作り上げられた架空の物語。小説。 である。 NHKドラマ『負けて勝つ~戦後を創った男・吉田茂』はフィクションである から、作り話、虚構である。 しかし、「歴史の事実に基づく」となると、どうなるのか。 これは一種の言葉のトリックである。 視聴者には「事実」であるかのように思わせる。 しかし、真実として、事実とはかけ離れた「虚構」である。それを証明する証 拠は無数に存在する。これを指摘されたときには、「フィクション=虚構」で あることを番組冒頭にことわっている、と弁明するのだ。 沖縄米軍基地の維持、TPP、オスプレイなどの重要問題が山積するなか、日 本の宗主国である米国から、歴史ねつ造、プロパガンダドラマを制作しろとの 命令がNHKに降下されたのであろう。 すでに記述したように、吉田茂は公職追放リストに掲載されていた。 1927年の東方会議に出席し、日本の対中国侵略に深く関与したことが問わ れた。 敗戦後、吉田茂は、GHQ参謀2部のウィロビー少将、ポール・ラッシュ中佐、 そしてマッカーサー総司令官に取り入り、公職追放リストから外してもらった のだ。 吉田茂は公職追放に関する対米窓口役を担い、次期首相候補ナンバーワンの鳩 山一郎氏の公職追放を側面支援したと考えられる。… … …(記事全文5,249文字)
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植草一秀(政治経済学者)