━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 「植草一秀の『知られざる真実』」 2012/04/26 小沢一郎民主党元代表に当然の無罪判決 第210号 ──────────────────────────────────── 小沢一郎民主党元代表に無罪判決が示された。 当然の判決であるが、これまで裁判所が不正・不当判決を繰り返し示してき た経緯を踏まえれば、今回も不正・不当判決が示されることが警戒されたが、 今回の判決においては、妥当な判断が示された。 ただし、判決理由のなかに問題表現が盛り込まれないとは言い切れず、油断 することはできないが、日本正常化に向けて、ようやく新しい第一歩を踏み出 せる環境が作られることになった。 元秘書による虚偽記載があったのか、 小沢氏が提供した4億円に違法性のある資金が含まれているのか、 小沢氏の共謀があったのか、 これらについて、裁判所はこれから説明をすると見られ、詳しい内容は裁判 所の説明を見ないと判明しない。 2009年3月3日以降、3年以上にわたる小沢氏攻撃に対して、初めて、 この流れを正常化する動きの第一歩が示されたわけであるが、ここで気を緩め ることなく、原状回復、日本の民主主義回復に向けて、市民運動を大きく前進 させてゆかねばならない。 検察が秘書の捜査に際して、違法な利益誘導による取調べを行い、また、検 察が組織ぐるみで、うその捜査報告書を作成して、小沢氏を不当に起訴するよ う誘導したことが明らかになっている。この点について、市民団体が刑事告発 する動きを示しており、捜査当局による厳正な捜査が求められる。 無罪判決が示されても、元秘書3名に対する有罪判決が残っているため、マ スメディアは、これまでの大罪に頬かむりをしたまま、小沢氏の道義的責任を 追及するだろうが、秘書3名に対する東京地裁判決が常軌を逸した有罪判決を 示したもので、東京地裁の間違った判断が是正されるべきものである。 2009年3月に始まった巨大な政治謀略が、ようやく、正常化、事態是正 に向けて、第一歩を踏み出すことになった。… … …(記事全文3,094文字)
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植草一秀(政治経済学者)