━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 「植草一秀の『知られざる真実』」 2012/04/18 特捜部による検審の小沢氏起訴相当議決誘導は明白 第202号 ──────────────────────────────────── 検察が田代政弘検事の虚偽記載問題を不起訴にするとの報道が相次いでいる 田代政弘検事は、石川知裕衆議院議員などによる「虚偽記載」疑惑について の小沢一郎衆議院議員の共謀共同正犯疑惑について、東京第五検察審査会が小 沢一郎氏に対して起訴相当の議決を示した際に、石川氏に事情聴取をして、捜 査報告書を作成した。 この捜査報告書は検察審査会に提出され、検察審会が二度目の起訴相当議決 を行った際に、最重要の資料になったと見られている。 田代政弘検事は捜査報告書に以下の記載を行った。 「石川知裕氏が、「私が『小沢先生は一切関係ありません』と言い張ったら、 検事から、『あなたは11万人以上の選挙民に指示されて国会議員になったん でしょ。小沢一郎の秘書という理由ではなく、石川知裕に期待して国政に送り 出したはずです。それなのに、ヤクザの手下が親分を守るためにウソをつくの と同じようなことをしたら、選挙民を裏切ることになりますよ。』と言われた んですよね。これは結構効いたんですよ。堪えきれなくなって、小沢先生に報 告し、了承も得ましたって話したんですよね。」と供述した」 小沢氏の共謀共同正犯の罪を問うことができるのかどうかは、石川氏が小沢 氏に報告し了承を得たのかどうかがひとつの鍵を握る。 上記の田代政弘氏の記載は、石川氏による「小沢氏に報告し了承を得た」と 記述のある供述調書の任意性(本人の意思に基づいて記載されたものであるこ と)を強く補強するものであり、この供述調書の任意性が肯定されれば、小沢 氏の共謀共同正犯の罪を問うことが可能になる。 実際、東京第五検察審査会は田代政弘氏作成の捜査報告書をもとに、二度目 の起訴相当議決を行い、小沢氏は強制起訴されることになった。 ところが、これらの経過のなかに、驚くべき事実が存在することが明らかに なったのだ。 驚愕の事実を白日の下に晒す原動力を果たしたのが、石川氏による秘密録音 データだった。作家の佐藤優氏の助言により、石川氏は検察の事情聴取の際に、 その模様を秘密録音した。 この秘密録音のなかに、田代検事が捜査報告書に記載した事実が一切存在し なかったのである。… … …(記事全文7,797文字)
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植草一秀(政治経済学者)