━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 「植草一秀の『知られざる真実』」 2012/04/13 財務・法務・検察・最高裁そして米国による謀略 第197号 ──────────────────────────────────── 日本政治史上、最大の不祥事が実行され、そして、その事実の片鱗がいま、 浮上し始めている。 小沢一郎氏の裁判は、東京第五検察審査会が小沢一郎氏に対して二度、起訴 相当議決をしたことによって行われているが、この起訴相当議決そのものが有 効性を持たないことが明らかになった。 検察は2010年2月4日に小沢氏を不起訴とした。裏金疑惑を見込み捜査 で調べ尽くしたが有罪立証できなかった。 これに対して、検察審査会に審査が申し立てられた。申し立て人は元3K新 聞記者の山際澄夫氏であると伝えられている。 東京地検特捜部の吉田正喜副部長は2月1日に石川知裕衆議院議員に、小沢 一郎氏は検察が不起訴とするが、検察審査会を通じて必ず起訴されることにな るとの発言を示したことが明らかにされている。 2月5日に石川知裕氏は保釈された。検察審査会に審査申し立てが行われた のは2月12日である。この審査申し立てを受けて東京第五検察審査会が一度 目の起訴相当議決を示したのが4月27日だった。 東京第五検察審査会の審査補助員弁護士には山下幸夫弁護士が就任すること になっていたのが、実際には検事出身の米澤敏雄弁護士が就任した。 他方、4月13日に、読売新聞が法務省官房長、最高裁判事を歴任して民事 法情報センター理事長の香川保一氏の金銭スキャンダルを報道した。4月16 日には、民主党の竹田光明議員がこの問題を国会で追及した。 小沢氏に対する謀略行為の裏側に発生したのが、法務省、最高裁OBの香川 保一氏の金銭スキャンダルであった。 5月15日、検察は検察審査会の起訴相当議決を受けて、小沢一郎氏に対し て3回目の事情聴取を行った。 5月17日には、検察は石川知裕氏への事情聴取を行った。 この事情聴取内容について東京地検特捜部の田代政弘検事が以下の記述のあ る捜査報告書を作成した。記述は田代政弘氏による石川知裕氏に対する事情聴 取の際に石川氏が行ったとされる発言部分についてのもので、「私」は石川氏 のことを指している。… … …(記事全文3,982文字)
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植草一秀(政治経済学者)