━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 「植草一秀の『知られざる真実』」 2012/02/26 民主党議員多数がシロアリ退治なき消費増税反対へ 第149号 ──────────────────────────────────── 民主党の国会議員の多くは次期総選挙、あるいは参議院選挙での再選に向け て、極めて厳しい局面に立たされている。 野田内閣の支持率は急落し、政党支持率も低下の一途を辿っている。 国民は2009年8月の総選挙で民主党を熱烈支援した。日本政治の刷新を 期待したのである。 戦後の日本政治を振り返ると、終戦直後に春があった。 マッカーサーが統治した日本。日本の民主化、近代化が一気に推し進められ た。マッカーサーは、日本に理想の民主主義国を生み出すことを考えたのだと 思われる。 財閥解体、農地解放、労働組合育成など、大胆な民主化措置が一気に実行さ れた。 新憲法施行に合わせて行われた総選挙では、社会党政権まで誕生した。 ところが、同じ1947年、米国本国で地殻変動が生じた。冷戦の本格化に 伴う新しい外交方針の提示である。トルーマン・ドクトリンが発表され、ソ連 封じ込めが米国外交の基本戦略になった。 連動して対日占領政策は180度の転換を示した。 日本の民主化政策は中止され、日本の再武装、経済強国化、米国による日本 支配が始まったのである。 米国が創設した政権が第二次吉田内閣である。爾来、鳩山一郎内閣、石橋湛 山内閣と、米国から距離を置く政権が誕生もしたが、これを封じ、岸信介政権 を樹立、その後の池田隼人内閣、佐藤栄作内閣と、対米隷属政権を維持してき たのである。 米国は日本の官僚機構と大資本と連携して日本支配を維持してきた。 米官業トライアングルこそ、米国の日本支配を実行する中核であった。 この手先として活動してきたのが、御用メディアと利権政事屋だった。 米官業政電の五者による日本支配が戦後67年間持続してきたのである。… … …(記事全文3,020文字)
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植草一秀(政治経済学者)