━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 渡邉哲也の今世界で何が起きているのか 2012/01/23 第90回 ギリシャの債務再編交渉決着ぜず 欧州格付け機関へ圧力 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ギリシャと銀行団との債務交換交渉が行き詰まっている。10月の合意では50%とされ ていた債務放棄であるが、一説では75%近い自主的債務放棄を求めていると伝えられて いる。確かに減額して債務交換したとしても、切り替え後の新債務を払えなければ結果的 にデフォルトする。ギリシャ側は返済可能な額として25%と算定しているようなのだ。 銀行団がこの合意を受け入れれば、追加の損失が発生することになる。当然、来年6月ま でに義務付けられている自己資本比率確保にも大きな影響を与えることになる。 また、ギリシャ問題交渉の裏側で欧州は格付け機関に対する圧力を強めている。イタリア 当局はイタリアノ国債格付けを引き下げたS%Pに強制捜査に入り、欧州連合は欧州連合独… … …(記事全文4,239文字)
渡邉哲也の今世界で何が起きているのか
渡邉哲也(作家・経済評論家)