□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2018年08月20日(月)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== 3カ月連増で年初来安値を更新した天然ゴム相場、普通では難しい早期底入れ =================================== <緩やかなコアレンジ切り下げが続く> 東京商品取引所(TOCOM)の天然ゴム先物相場は、1㎏=170円を挟んでのボックス相場を踏襲している。6月、7月、8月と3カ月連続で年初来安値を更新しており、コアレンジとしては緩やかに切り下がる方向性にある。ただ、月足では6月の前月比14.60円安が最大の下げ幅であり、7月は5.90円安まで下落ペースが加速し、8月は20日終値時点で0.50円安と、ほぼ横這い状態に留まっている。 マクロ環境としては、需給緩和を背景とした下押し圧力が維持されている。季節要因に基づく需給の緩みが、ゴム相場のコアレンジ切り下げを促している。天然ゴム生産国連合(ANRPC)によると、1~6月期の世界ゴム需給は需要が前年同期比5.0%増の696.0万トン、生産が同4.5%増の621.4万トンであり、74.6万トンの供給不足が発生している。しかし、年間では需要が前年比5.7%増の1,413.6万トン、生産が同5.2%増の1,404.0万トンで9.6万トンの供給不足に留まる見通しであり、7~12月期は65.0万オンスの供給過剰が見込まれている。… … …(記事全文3,896文字)
小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~
小菅努(商品アナリスト/マーケットエッジ代表)