□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2018年05月28日(月)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== 政策環境の修正リスクで急落する原油、減産遵守率100%を目指す産油国 =================================== <ネガティブ材料は早く一気に出した方が良い> NYMEX原油先物相場は、5月22日の1バレル=72.90ドルをピークに急落地合に転じ、25日終値では67.88ドルとなっている。4月中旬以降は目立った調整局面もなく急伸地合が続いてきたが、その反動もあって週足ベースでは前週比3.4%安となり、2月9日の週に株価急落と連動して6.3%安となって以来、今年最大の下落率が記録されている。 背景にあるのは、石油輸出国機構(OPEC)やロシアなどが6月22日のOPEC総会での政策調整に意欲を示していることだ。米国のイラン核合意破棄、ベネズエラの石油産業崩壊といった動き、更には経済協力開発機構(OECD)加盟国の商業在庫が5年平均回帰といった「需給環境の正常化」と「供給不安」の二点が原油相場の急伸を促してきたが、主要産油国が減産緩和(=増産)の方向性で調整を進めていることが、原油相場の上値を圧迫している。… … …(記事全文4,166文字)
小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~
小菅努(商品アナリスト/マーケットエッジ代表)