□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2018年05月02日(水)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== シカゴ穀物相場に天候プレミアム加算の動き、今季の作付けは遅れがち =================================== <冬小麦の天候リスク織り込むも、高値限界か> シカゴ穀物相場が地合を引き締めている。CBOT小麦先物相場は、4月上旬の1Bu=450セント水準に対して、足元では520セント台まで値上がりしている。中心限月ベースでは昨年7月13日以来となる高値が更新されている。3月にも冬小麦の作柄悪化懸念で一時518.50セントまで上昇していたが、産地で降雨が観測されると調整売りが膨らみ、3月下旬から4月上旬にかけては総じて戻り売り優勢の展開になっていた。しかし、冬小麦の生産ステージが進展する中で、改めて天候リスクの織り込みを迫られているのが現状である。 冬小麦の生産される米南部では、今季は降水量不足から干ばつ被害が発生している。米農務省(USDA)によると、テキサス州において3月1日以降の降水量が平年を上回っているのは州都オースティンなどの一部観測地点に留まっており、平年に比べて6~7割程度の降水量に留まっている地域が目立つ。干ばつモニターをみても、5段階評価の上から2番目となるD3~D4地域が目立ち、冬小麦生産地の気象環境悪化が確認できる。… … …(記事全文4,625文字)
小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~
小菅努(商品アナリスト/マーケットエッジ代表)