□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2018年04月16日(月)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== IEAは産油国のミッション達成を予測、在庫正常化まで残り数カ月か =================================== <協調減産のミッション達成へ> 国際原油相場はシリアの地政学リスクに揺れ動いているが、こうした中で国際エネルギー機関(IEA)は4月13日に発表した最新の月報(Oil Market Report)において、原油需給の正常化見通しを強く打ち出す報告を行った。即ち、国際原油需給環境正常化の「mission accoplished(ミッション達成)」の可能性が高いとの見方を示したのだ。 石油輸出国機構(OPEC)やロシアなどは2017年1月から協調減産によって国際原油需給の正常化を実現する挑戦を行っているが、それから1年3ヵ月が経過する中、IEAは事実上の勝利宣言を行ったと言える。まだ実際に需給の正常化が実現するのかは多くの不確実性が残されているが、需要、OPEC加盟国・非加盟国の産油量などの見通しが正しければ、「ミッション達成」の可能性が極めて高いようだとの評価を下している。あくまでもその宣言を行うのはIEAの仕事ではなく協調減産を実施している産油国の仕事としながらも、需給リバランスの「達成」について、IEAがここまで踏み込んだ評価を行ったのは初めてのことである。… … …(記事全文3,923文字)
小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~
小菅努(商品アナリスト/マーケットエッジ代表)