□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2017年09月22日(金)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ ご購読ありがとうございます。世界的なEVシフトの流れとコモディティ需要との関係について検証します。銅、鉄、プラチナについて取り上げています。特に、プラチナは9月入りしてからこれまでとは異なる動きが報告されているため、レポートします。 =================================== 燃料電池に関心を示すプラチナ鉱山業界 / EVで変わる銅・鉄鋼需要見通し =================================== <EVシフトの流れは加速中> 電気自動車(EV)の旋風が吹いている。7月6日にフランスのマクロン大統領が2040年までにガソリン車、ディーゼル車の販売禁止計画を発表したのに続き、同26日にはイギリスのゴーブ環境大臣が同様に2040年以降のガソリン車とディーゼル車の販売を禁止する方針を打ち出した。更に9月には中国政府も同様にガソリン車とディーゼル車の販売を禁止する方針を打ち出しており、辛・工業情報化省次官はロードマップ作製計画を進めていく考えを示している。インドについては更に進んで2030年までにEVのみの販売に規制する方針も打ち出している。 欧州におけるディーゼル車の環境規制を巡る不正問題は、環境問題と組み合わさることで脱ディーゼル車の流れを作り出し、ガソリン車回帰の流れを飛び越えて、一気に脱化石燃料の方向に展開を進めている。最初は、フォルクス・ワーゲン(VW)の排ガス規制をクリアするプログラムの不正問題という一企業の問題に留まっていたが、他社も同様の問題を抱えていることが露呈して欧州消費者のディーゼル車離れのタイミングで、フランスで環境政策を重視するマクロン大統領が誕生し、更にはイギリスや中国などで大気温泉問題が深刻化しているタイミングも重なったことで、少なくとも一部主要国は脱化石燃料車が問題解決の答えと認識し、それを実現するための動きを加速させている。… … …(記事全文4,971文字)
小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~
小菅努(商品アナリスト/マーケットエッジ代表)