□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2017年02月09日(木)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ ご購読ありがとうございます。金相場のマクロ環境の解説です。金の安全性の意味を確認しつつ、株高と金価格上昇が同時進行している意味を読み解きます。 =================================== 株と金が同時に買われる不思議な世界を読み解く ~金を保有する意味~ =================================== 金は一般的に「安全資産」と言われるが、何に対して「安全」と言われるのかは、必ずしも一般的には知られていない。 一義的には通貨リスクに対する安全性が注目される傾向にある。1971年のニクソン・ショックで「ドル金本位制」には終止符が打たれ、金の通貨性については終わったとの議論もある。特に、1978年の国際通貨基金(IMF)協定の第二次改定では、特別引き出し権(SDR)の価値基準として金を使用することが正式に廃止され、IMFと加盟国間の取引に金を使用する義務も撤廃され、更には金の公式価格も廃止されたことで、制度的・形式的には通貨としての金はその役割を終えたとの議論もある。特に、通貨市場では金は過去の遺物に過ぎないとして、金価格動向に大きな意味はないと主張する専門家も少なくはない。… … …(記事全文4,741文字)
小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~
小菅努(商品アナリスト/マーケットエッジ代表)