■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ <1ヶ月にビジネス書5冊を超える知識価値をe-Mailで> ビジネス知識源プレミアム(週刊:630円/月):Vol.645 <645号:デフレの原因と対策への異説(2)> 2013年3月28日:経済では、原因への認識が異なることが多い ePUB版:http://foomii.com/00023-15324.epub ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ホームページと無料版申し込み http://www.cool-knowledge.com 有料版の申込み/購読管理 https://foomii.com/mypage/ 著者へのメール yoshida@cool-knowledge.com 著者:Systems Research Ltd. Consultant吉田繁治 ■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ おはようございます。地中海の、沖縄に似た島国、キプロスの銀行危機が、世界の株式市場に影響を及ぼしています。 キプロスは、トルコの南にある人口87万人、GDPでは$249億(2.2兆円:09年)です。GDPの2兆円は沖縄県の60%の経済と言えば、イメージできるでしょう。ユーロの統一通貨圏に属し英連邦の加盟国です。 世界のGDPの2500分の1にすぎない、いわば小指の爪の先の規模の国の銀行危機が、なぜ、世界の株式市場にまで波及するのか。当方、まずこれを思ったのです。 調べて、GDPの約8倍ものマネーが集まった「オフ・ショア金融の国」であることを知り、それなら、あり得ることだと思いました。 日本の株の売買は60~70%がガイジン投資家です。ガイジン投資家とは、約8000本と言われるヘッジ・ファンド(私的投資組合:預かり元本$2兆:180兆円)です。ヘッジ・ファンドの本拠地は、世界で60ヵ所の租税回避地(タックス・ヘイブンまたはオフショア)です。 ガイジン投資家が増えたのではない。課税を逃れるためのタックス・ヘイブンからの投資が、増えたのです。(注)新聞は普通、これを「投機筋の売買」と言いますが、それでは、マネーの性格を見誤ります。 そのひとつがユーロ圏内のキプロスです。主に、ロシアの新興財閥の、マネー・ロンダリング(資金洗浄)を含む、政府規制を嫌うお金が、約15兆円(GDPの7倍)くらい、キプロスの銀行に集まっていた。 (注)ユーロで最初に危機になったアイルランドには、そのGDPの10倍の預金が集まっていました。ちなみにスペインは3倍です。 海外からお金が集まったキプロスの銀行は、ユーロではあっても金利が高いギリシア国債を買い、資金運用していた。キプロスの公用語はギリシア語です。古来、ギリシアやトルコと関係が深いからです。 (注)2大銀行が、キプロス銀行とライキア銀行。マネーロンダリングの受け皿でしょう。… … …(記事全文14,773文字)
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吉田繁治 (経営コンサルタント )