□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2015年2月16日第142号 ■ ============================================================== これもまたれっきとした黒人差別、アフリカ差別ではないのか ============================================================== 数日前から、ナイジェリアで勢力を伸ばすイスラム過激派組織ボコ・ハラムの攻撃が紙面で取り上げられている。 きょう2月16日の読売新聞は比較的大きく取り上げていた。 ボコ・ハラムは隣接国に攻撃対象を拡大し、ついにチャドを攻撃し始めたと。 人権無視の非道で残忍な攻撃はイスラム国と同様なのに、なぜ世界は大騒ぎをしないのか。 そもそもボコ・ハラムがナイジェリア女性を大量に拘束・虐待した時から、米国も世界もその対応が甘かった。 その背景にはボコ・ハラムの米国や世界に与える政治的影響が小さいことがあげられる。 たしかにボコ・ハラムの主張はイスラム国のそれと違って訳の分からないところがある。 私にも理解不能だ。 しかし、非道さや残酷さにおいては劣らない。 それなのに米国や世界がボコ・ハラム対策に本気にならいのは、これもまた黒人やアフリカに対する軽視、差別ではないのか。 しかし、破綻国家を狙って次々と勢力を拡大するのがイスラム国の戦略だ。 そうであれば、イスラム国が最後に狙うのはアフリカだ。 その昔、私が初めて海外勤務したのがナイジェリアだった。 その不安定性は、40年前も今も同じだ。むしろ悪化している。 アフリカ課長としてアフリカ各国を担当したのが二十数年前だ。 世界でもっとも取り残されている地域がアフリカであることをその時私は知った。 20年たってもそれは変わらない。 イスラム国のアフリカへの浸透は避けられない。 イスラム国が中東を追われてアフリカに根拠を移すようだと、その時こそ手がつけられなくなる。 アフリカと黒人を差別し続けたしっぺ返しが、最悪の形で現れてくるという事である(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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