□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2015年2月5日第109号 ■ ============================================================== ヨルダン国民が対イスラム国との戦いで結束したという大嘘 ============================================================== きのう2月4日夜のNHKニュースオウッチ9とテレ朝の報道ステーションが、まったく異なる報道を流した。 すなわちNHKが、パイロット処刑に激怒したヨルダン国民がこぞってイスラム国との戦い声を上げたと報道したのに対し、テレ朝は現地リポーターを登場させて、イスラム国との戦いの激化について国論が真っ二つに分かれていると報じた。 どちらが正しいか。 もちろん後者である。 NHKは国民をだますメディアになってしまったもうひとつの証拠だ。 きょうの大手各紙を読めばそれがわかる。 つまりオバマ大統領とアブドラ国王の結束確認が大きく報じられる一方で、ヨルダン国王苦境(産経)、ヨルダン政府批判おそれ(毎日)、ヨルダン国王 国民に結束呼びかけ(読売)などという見出しが踊る。 そのような大手新聞の記事の中で、私が注目したのは日経新聞の「イスラエルいの安定揺さぶり」という見出しの下でかかれていた次のくだりだ。 すなわち、イスラム国はこれまで公開してきたインターネット映像で、アブドラ国王を「シオニストの手先」、「背教者」などと繰り返し批判してきた・・・ヨルダンの安定は隣国、イスラエルの安定にも欠かせない・・・これまではヨルダンが防波堤になり、イスラエルがイスラム国の脅威を直接受けることはなかった。しかし、ヨルダンが不安定な情勢に陥れば、イスラエルの安全保障は一変する・・・ イスラム国問題が浮上してから、はじめて私が大手新聞で目にした、イスラム国とイスラエルの対決構図を教える記事だ。 いうまでもなくヨルダンはパレスチナ人が7-8割を占める国だ。 パレスチナ難民も多い。 ヨルダンが反米、反イスラエルに転じる潜在可能性は常にある。 それを何としても食い止めるために米国がヨルダンに経済、軍事両面で支援するのは当然だ。 イスラム国が戦っているのは欧米新旧植民地支配だけではない。 アラブの国民を裏切って米国・イスラエルに寝返ったアラブの独裁者たちである。 この戦いは最後はハルマゲドンに行き着く。 こんな戦争に日本は絶対にかかわってはいけない(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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