□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2011年9月19日第654号 ■ ============================================================= 公務員に労使交渉権を認めることの落とし穴 ============================================================= イラク戦争に反対して外務省を解雇された直後は、私は自治労主催の 平和・護憲集会に講演に呼ばれる事が多かった。 その講演の後の懇親会で、私は他意はなく素朴な質問をぶつけたことが あった。 資本主義の搾取から労働者を守る組合活動は必要だと思うが、民間企業の 労働組合と違って公務員の労働組合はその必要性は少ないのではないか。 公務員の場合は不況も首切りも関係なく、もはや民間企業に比べて恵まれて いる。自治労は民間労組からは羨ましがられているのではないか、と。 その軽率な言葉がその場を白けさせた事を覚えている。 私がこの昔話を思い出したのは9月18日の読売新聞「いっぴつ経上」と いうコラムを読んだからだ。 筆者の安部順一編集委員は「公務員改革の落とし穴」と題して要旨次の ように書いていた。 民主党政権の提示する公務員改革法案の柱の一つは、一般の国家公務員に 「協約締結権」を認め、給与や勤務時間など労働条件を労使交渉で決める ようにすることである。しかしそれで本当に給与削減ができるのか。 民間企業なら、給与など労働条件で過大な要求をすれば会社が倒産しかね ないので要求にはおのずと歯止めが働く。しかし倒産のおそれのない国が 雇用者の場合はどうか。しかも民間会社では会社の成長という労使の共通 目標があるが、公務員はそれがなく、労働条件改善の是非だけに目がいきがち だ。公務員の給与を負担するのは私たち国民なのだから十分検証すべきだ・・・ 私がかつて軽率に質問して自治労側を当惑させたのは、まさにこういう 事だったのではないか。 それから数年たち、格差社会はますます進んだ。 派遣労働者や、年収200万円以下の若者が溢れる世の中で、もはや公務員 は国家公務員といい、地方公務員といい、人も羨む安定した就職先だ。 公務員改革は民主党政権と連合の交渉で行なわれるのではなく、国民監視の 下で公平に行なわれなければならない、と安部順一編集委員は言っている のである。 私もそのとおりと思うが果たして読者の皆さんはどう思われるだろうか。 了 ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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