□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2011年9月6日第619号 ■ ============================================================= 原発事故に関する菅前首相単独インタビューの異常さ ============================================================= 今日9月6日の朝日、読売、東京新聞が、原発事故直後の模様と、 政府の対応に関する菅前首相の単独インタビューを、それぞれ大きく 掲載していた。 これはいくつかの点で異例、異常な報道だ。 周知のように今回の原発事故については、菅前首相自らが任命した 畑村洋太郎委員長の原発事故調査・検証委員会によって作業が進められ、 年末にも中間報告が発表されることになっている。 その前に、事故の最高責任者であり、すべての情報を最も知る立場 にあった菅前首相がメディアに話す。これは異例、異常である。 その内容もまた異常だ。 原発事故直後の対応はあらゆる意味で機能していなかったと認めて いる。 そのいう状況の中では自分はやるべきことはやったと自己弁護して いる。 事実の食い違いも明らかだ。 事故直後の自衛隊ヘリコプターからの放水は米国にも評価されたと 言っている。 しかしこのメルマガでも書いてきたが、メア米元国務省日本部長は、 あの放水は米国の笑いものだったと正反対の証言をしている。 どちらかがウソを言っているのだ。 さらにまた菅前首相は経済産業省や東電を一方的に悪者にし、その 無能、無策を批判しているが、それは一方的だ。 あらゆる関係者からの証言を比較したうえで正しい評価がなされな ければならない しかし私がもっとも関心を持ったのは、このメディアに対するインタ ビューが菅首相退任の直後に行なわれたという事実だ。 しかも共同インタビューではなく単独インタビューであったことだ。 なぜ、朝日、読売、東京新聞だけが単独インタビューを行うことが 出来たのか。 他の新聞社は気がつかなかったのか、それとも菅首相が新聞社を恣意 的に選別したのか。 選別された社は反発しないのか。それとも後日遅ればせながらインタビ ューをさせてもらえるのか。 各紙のインタビュー記事は、それぞれ各社の質問に応じて菅首相が答え る形になっているので、その内容も微妙に異なっているが、しかし共通 していることは菅首相の責任を問う批判的な言葉が一切見られないことだ。 菅首相の原発事故に対する証言はそれだけでニュース性がある。単独 インタビュー記事を書くことが出来るだけでメディアはありがたいのだ。 批判しない条件で菅首相はインタビューに応じたのではないかと疑わせる。 これ要するに、今回の菅首相の原発事故に対する単独インタビュー記事 は、掲載するかわりに菅首相に免罪符を与えるものではないか。 これで菅首相はインタビュー応じたメディアから原発事故の対応に関する 批判にさらされることなく、大手を振って原発問題についての発言を開始 できる。 菅首相の政治活動再開の号砲である。 了 ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

新しいコメントを追加