□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2011年9月3日第613号 ■ ============================================================= 「太平洋は支那よりも広いぞ」という昭和天皇の叱責の言葉 ============================================================= ただでさえその全体を正しく知る事が困難な昭和史である。 皆が勝手に自分に都合のいいところだけを強調する。 だから昭和史を可能な限り客観的に知るために、我々は昭和史 を語るどのような小さな史実でも興味を持つべきだ。 その意味で私は9月3日の産経新聞に掲載されていた日米開戦直前の 次のエピソードに注目した。 そしてそれを読者と共有したい。 すなわち日米開戦まであと3ヶ月となった昭和16年(1941年) 9月の御前会議にまつわるエピソードである。 御前会議前日の9月5日、勇ましい主戦論とは裏腹に杉山元参謀総長 は昭和天皇に次のような日米短期決戦の見通しを伝えたという。 「南方方面だけは3ヶ月くらいで片付けるつもりであります」 それに対し昭和天皇は語気を強めたという。 「杉山。お前は支那事変勃発の時の陸軍大臣として『一ヶ月で片付く』 と言ったが、4年たった今も片付かないではないか」、と。 そして「支那は奥地が広いので・・・」と口ごもる杉山の弁明に対して 鋭く制止したのが昭和天皇の次の言葉だったという。 「太平洋は支那よりも広いぞ」 このような昭和天皇の言葉が事実かどうかは知らない。 そして産経新聞のその記事は、この昭和天皇の叱責の言葉を引用し、 日米開戦は、この異例の昭和天皇の言葉が軍部に届かなかったからだと 強調したいかのようだ。 しかし、私のここでの関心は昭和天皇の戦争責任云々ではない。 昭和天皇日米開戦前夜に昭和天皇から発せられた言葉がこの程度の 言葉であったということだ。 私の疑問は唯一つ。昭和天皇が本当に日米開戦に反対されていたなら、 何故もっと明確、直裁的な言葉で軍部に命令しなかったのか、という事で ある。 注意して探しているが、それに対する説得力のある答えを私は未だ目に したことがない。 了 ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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