□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2011年8月16日第580号 ■ ============================================================= もはや菅内閣における閣議は無意味だと思う ============================================================= 定例閣議は確か週に二回だと理解している。 そうだとすれば菅首相が正式に退陣するといわれている8月末までに 後数回ほど閣議がある計算になる。 しかしもはや菅首相の下での閣議は無意味である。 8月15日に行われた閣議の模様を伝えるきょうの各紙の記事を読ん でつくづくそう思った。 駆け込み寺のように、菅政権が手がけて出来なかったことに格好を つけて終わらせようと、中途半端な決定が相次いでいる。 たとえば原子力安全庁を環境省の外局にするという決定だ。 これで2012年4月に新設されることが決まった。 しかしこれが上手くいくはずはない事はすべての新聞が報じている通 りだ。 たとえば原発依存度の低減を「政策推進の全体像」の中で明記した ことだ。 菅首相の個人的思いつきを閣議決定に格上げしたつもりかもしれない が、大連立の新政権下で脱原発の方向が不透明になることはもはや明ら かだ。 極めつきはTPPである。 いまとなっては遠い昔の話となったが、菅首相はTPPを「平成の開国」 とまで言って「6月までに交渉参加の是非を判断する」と公約した。 その約束は見事に空手形に終わった。 だから今度の閣議決定では「できるだけ早期に判断する」としたらしい。 とんでもない認識不足だ。 TPPについては8月14日の日経新聞が「けいざい解説」で書いている。 そもそもTPPは米国の内部でも、外交・政治担当者(ホワイトハウス・ 国務省)と経済・通商担当者(米通商代表部)との間で思惑が異なっていた。 現加盟国である米豪ベトナムなどの間でさえ交渉が行き詰まり11月の首脳 会議(ホノルル)でも交渉妥結は程遠くなってきた。財政危機に直面してい る米国そのものが保護主義に傾きつつありTPPの先行きは絶望的、などと 書いている。 あの時さんざんTPP推進を主張していた日経のこの変わり身の速さは噴飯 ものだが、しかしこれが現実なのだ。 だから菅政権のTPPに関する閣議決定は、TPPは白紙にもどして再検討 する、というのが正解なのだ。 ただでさえ不勉強な閣僚の集まりであるのに、もはや閣僚を辞めた後の事 しか頭にない連中が集まってまともな政府方針が決定できるというのだろうか。 菅政権の閣議はこれで最後にしたほうがいい。 了 ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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