□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2011年7月11日発行 第498号 ■ ============================================================== 脱原発の次は沖縄問題だ(前) ============================================================== 脱原発問題は終わった。原発問題を論ずる週末のテレビ番組を見て そう確信した。 もはや原発を推進すると国民の前で言える者はいない。 新規の原発建設はあり得ず、原発は古いものから徐々になくなって行く。 再生エネルギー開発が間違いなく加速していく。 これはもはやコンセンサスである。 福島原発事故が日本を変えたのだ。 もちろん福島原発の収束問題がある。放射線被曝問題がある。何よりも 脱原発後の日本のエネルギー政策をどうするかという問題がある。 しかし、これらの問題こそ、時間をかけて処理され、論議される問題だ。 そのような問題は政局にはなじまない本質的な問題だ。 政局にならない問題にはメディアは関心がなく、従ってまた国民の 関心事にはなり得ない。 社民党は安全性を強調して原発再稼動について厳しい立場を取るだろう。 共産党は核の非人間性を訴えて核全廃を国是とすべきと訴えるだろう。 それらは正論だが政局のテーマにはなりえない。社民党や共産党がその 事ばかりを訴えるようでは国民は鼻白む これからは、原発をいつ、どのような形で再稼動するか、ストレス テストの位置づけをどうするかをめぐって、政府の立場をはっきりさせろ、 という声がメディアで集中する。原発再稼動の混乱を招いた菅降ろしの政局 が始まる。 そこで菅首相の残された反転攻勢の場は広島、長崎の原爆記念日であると いう事になるわけだ。 すなわちそこで高らかに脱原発を歌い上げて人気回復を狙う。 しかし菅首相の最後の見せ場のつもりのこの平和スピーチこそ、菅首相に とって自らの首を絞めるものになりかねない。 なぜならば、もはや脱原発は終わったからだ。しかも平和スピーチの中心 は原発廃絶より、もっと大きな核廃絶とならなければならない。 菅首相がいくら美辞麗句を重ねようとも、核廃絶を訴えなければその演説 は片手落ちになる。 そして日本の首相が訴える核廃絶は、オバマ大統領の核廃絶とは根本的に 違うものでなくてはならない。 すなわちオバマ大統領の核廃絶が、テロに核を渡さないという意味での 核廃絶であるのに対し、日本の首相が言う核廃絶は世界から核兵器をなくす という事でなくてはならない。 それは突き詰めると、日本を米国の核抑止力から解き放つ事であり、米国 が率先して核廃絶を行うことこそ世界の核廃絶の最善策であると訴えること である。 日本を米国の核抑止力から解き放つ。これは取りも直さず在日米軍基地の 縮小、撤廃を目指す事であり、その試金石としての普天間代替施設の県外、 国外移転であり、すなわち沖縄問題なのである。 菅首相の広島、長崎における平和式典のスピーチで菅首相の本性がわかる ことになる (続く)

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