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天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説

天木直人(元外交官・作家)

天木直人

「天木直人メルマガ」10.5.12.第168号 米軍訓練の自衛隊基地分散は米国による究極の日本占領である
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□■□■  【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■    天木直人のメールマガジン 2010年5月12日発行 第168号 ■          ─────────────────────────────           米軍訓練の自衛隊基地分散は米国による究極の日本占領である      ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━  何があっても鳩山民主党を支持する識者の間で決まって出てくる擁護論に、普天間問題を混乱 させることによって平和ボケの日本国民に問題意識を持たせてくれた、というものがある。  自民党政権が続いていれば普天間問題は国民的議論もなく進んでいたに違いない。それに 比べれば大変な功績だ、鳩山頑張れ、という。  その典型は、たとえば5月12日の東京新聞「本音のコラム」で精神科医の斉藤学氏が語る 次の言葉である。  「本当に腹案だったのか、それともケガの功名か。それは判断できないものの、米軍基地問題に 関する鳩山首相の対応は素晴らしいと思う。ヘナヘナと迷走しているうちに、国民の間から米国海兵隊の 『抑止力』なるものについて疑問の声が上がり始めた・・・一般人には新鮮なテーマだ・・・私たちは 今、自分の頭で考えたくなっている・・・」  私はこのような考え方には賛成しないが、百歩譲って、そうであったとしても、その結果、はたして 鳩山首相が、斉藤氏のいうように、「ケガの功名」であっても日米同盟関係を正しい方向に導いてくれる ことになるか、ということである。  鳩山首相の迷走によって、あるいは普天間基地の解決引き延ばしによって、結果的にこれまでの 自民党政権下ではなし得なかった在日米軍基地の縮小・撤廃につながる日米関係が達成されるのなら 素晴らしい思う。その場合は、心から喜び、鳩山首相に敬服する。批判した事を素直に詫びる。  しかし、どうしてもそのようには思えないのだ。  ここにきいて急に浮上してきた「腹案」の一つが、米軍訓練の分散移転というアイデアである。 アイデアと呼ぶにはあまりにも深刻である。  全国にある自衛隊基地を使って米軍の訓練を行うという。  これこそが、私がかねてから問題提起していた米国の日本軍事占領の究極の姿である。  私が米国の軍事責任者であれば、こう言うだろう。  米軍基地はすべて日本に返還します。そのかわり自衛隊基地を使わせて下さい。これにより日本国民の 負担を軽減し、あわせ抑止力の強化につながります、米軍と自衛隊のゆるぎない結束が強化されます、と。  それで日本はいいのか。それが鳩山首相の望む事なのか。  基地は返ってきても、それは決して住民に返還されることはない。自衛隊の機能が強化されるだけだ。 そしてその自衛隊は、すでに小泉政権下で合意された米軍再編への協力合意によって、米軍の指揮・命令下 に置かれるようになった。米軍の司令部がすでに乗り込んできている。  自衛隊基地の中に米軍が常駐し、米国製の武器使用を教えている現実もすでに一部メディアで報告されている。  これらはしかし国民の目に巧妙に隠されてきた。  ついに今回、普天間基地問題のドサクサにまぎれて、全国の自衛隊基地に訓練の名目で米軍が進駐してくる ことが提案された。  鳩山民主党政権の下で堂々と国民の前に提案されるに至ったのだ。  これほど衝撃的な事はない。これは米軍による日本占領政策のゴールだ。  それにもかかわらず、護憲政党もメディアも、その深刻性を指摘する声はあがらない。  私が鳩山首相の責任を厳しく批判する理由は、ヘナヘナと迷走する結果が、結果オーライにならずに、最悪の 事態になると思うからである。  その懸念は日増しに大きくなっていく。                                _________                         天木直人のメールマガジン 2010年5月12日発行 第168号

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