□■□■ 【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン 2010年4月13日発行 第112号 ■ ───────────────────────────── 夕食会を非公式首脳会談と呼称する欺瞞 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 私は意図して鳩山政権を批判しているのではない。それどころかとうの昔に愛想を つかした鳩山政権でも、他の政党よりはましだと思って応援したい気持ちだ。 それでも毎日のニュースの中で私が選ぼうとするテーマがどうしても鳩山政権批判 になる。 それは仕方がない事だ。ニュースは良くも悪くも政権を握っている者の言動を報道する。 その言動が世の中の動きを左右するからだ。影響力のない者が何をしようが関係ないからだ。 それにしてもひど過ぎる。たとえば4月13日の各紙を眺めてもこうだ。 ついに菅直人財務相までもが消費税やむなし発言をし始めた。私は如何なる意味でも 増税に反対だ。当たり前だろう。財源がなければ軍事予算数兆円を凍結すればいい。 天下り法人の事業仕分けに膨大なエネルギーを費やすのではなく、無駄な法人は即刻全廃 すればいいだけの話だ。財源がないなら政治家や公務員を半減すればいい。金がないから 減らさざるを得ない、それだけの話だ。増税以前の問題だ。本気で財政赤字を無くす気が あるかっどうかの問題だ。今の財政赤字は増税などで解決するレベルをとっくに超えている。 たとえば亀井静香大臣が山崎拓前自民党総裁に「拓さん、内閣参与になって普天間と 北朝鮮を仕切ってくれんかな。鳩山と小沢には話しつけたから」という発言だ(4月13日 毎日)。 もし本当に鳩山と小沢がこれを了承したとしたら噴飯物だ。もし亀井が勝手に嘘を吹聴して いたとしたら、鳩山、小沢は即刻亀井を更迭すべきだ。 前原国交大臣が高速料金の新体系を発表した直後に仙谷国家戦略担当相が「四国にくる人が 減る政策は絶対に許さない」と徳島市の街頭演説で述べたという(4月13日朝日)。 鳩山政権の閣内不一致はいまさら驚く事ではないが最近の閣僚の発言はあまりにもひどい。 閣僚たちが勝手に決めて勝手に発言している。それを他の閣僚が勝手に批判する。要するに 民主党政権が体をなしていないということだ。 そのような報道の中で、私がもっとも残念に思ったのは鳩山首相とオバマ大統領の非公式会談 についてだ。あまりにも次元が低いのでどうでもいい話だが、外交に少しでも携わってきた私に とっては読むに耐えられない報道である。 沖縄住民の生活がかかっている普天間基地移設問題。鳩山政権の命運を握っているこの移設問題。 それについて、非公式ではあるが鳩山・オバマ首脳会談で取り上げられるという。よかった。誰も が注目する会談だ。 と思ったら、どの新聞もこれが「核サミット夕食会」でオバマ大統領の隣に座る際の話だという。 これは明らかな詐称だ。かつて日本側との会談を拒んだ北朝鮮代表の袖をつかんで引きとどめ、 一言立ち話をした外務官僚がいた。今の藪中事務次官だ。帰国後彼は記者の前で、北朝鮮代表との 会談をしてきたと呼称したことがあった。これとまったく同じだ。 中身はどうでもいい。とにかく話した、というアリバイ作りである。関係が上手く行っていない時の 末期症状である。 この一事だけでも私は鳩山首相は危ういと思う。 それはとりもなおさず日本が危ういということだ。 _________ 天木直人のメールマガジン 2010年4月13日発行 第112号

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