□■□■ 【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン 2010年3月8日発行 第68号 ■ ───────────────────────────── これでは民主党の支持率が下がるはずだ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 3月8日の日経新聞一面は、来年度から後期高齢者医療制度の保険料を引き上げることに した都道府県が23にものぼる、という記事を大きく掲載していた。 これには驚いた。 考えてみれば今度の政権交代のきっかけになったのは、年金制度の不備、不公平とならんで 後期高齢者制度の導入にあった。 とくに後期高齢者制度は人生最後の時期を送る高齢者を経済的に不安に陥れるものであり、 強烈な怒りを国民の間に巻き起こした。 いわば今日の鳩山民主党政権誕生の原点だ。 それなのに、民主党政権ができた後も、年金改革や後期高齢者医療制度の改革が何も見えてこない。 それどころか後期高齢者の医療保険が引き上げられるというのだ。 日経の記事によれば、保険料を引き上げるのは各都道府県の判断であり、厚生労働省は保険料上昇 を抑えようとしているという。 「財政安定化基金」と称するものを取り崩して都道府県を財政支援するという。 それでも多くの都道府県で値上げは避けられないという。 なんという無策ぶりだろう。 確かに年金制度も後期高齢者医療制度も自民党政権下でつくられた制度だ。 確かに財政収入減のなかで予算は枯渇している。 年金制度も、医療改革も、尋常な方法では名案はないかもしれない。 しかし、だからこそ国民は政権交代に期待し、民主党政権に「わらにすがる思い」で 頼ったのではなかったのか。 官僚主導による不明朗、不徹底、複雑な政策を打破し、弱者優先の単純、明快な政治主導の政策を 期待したのではなかったか。 民主党政権は、保険料値上げは各都道府県の判断だと言うかも知れない。 しかし、もしそんな事を言うのであれば、民主党政権は本当に情けない政権であるということだ。 中央省庁に国家権力が集中している今の日本の体制の下で、 政府がその気になれば都道府県を 従わせる事は出来る。都道府県の名を借りて値上げを放置してはいけないのだ。 鳩山民主党政権の最大の問題は政治資金の問題ではない。マニフェスト違反でもない。 検察と小沢の対決など関心はなく、マニフェストなども読まない国民でも、政権交代しても 何も変わらないおかしさはわかる。 鳩山・小沢民主党政権は、そういう素朴な国民の気持ちを軽視していないか。裏切っていないか。 自分たちの政権維持に汲々としすぎていないか。 支持率が下がる理由はそこにあると思う。 _________ 天木直人のメールマガジン 2010年3月8日発行 第68号

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