… … …(記事全文4,771文字)こんにちは、吉野愛です。
数日前、イギリスのチャールズ国王の新しい公式肖像画の除幕式がバッキンガム宮殿で行われました。見た時に画面が真っ赤で衝撃でしたが、本人も驚いたようです。しかもこれが公式の肖像画になるというのです。誰もこのアーティストを止めなかったのでしょうか。それともこれは現情勢の皮肉を込めたメッセージでしょうか。
一応「ウェルシュガーズの真紅の礼服を着た姿を表現したもの」と説明されていますが、顔だけ浮かび上がって気味が悪いと思ったのは私だけではないはずです。何か意味を込めて「赤」を強調したのだと思いますから、現在のイスラエルの暴走を止めることができない債権側の状況を比喩して「戦争の赤」を表現したのかもしれません。
もう一つ気になったのはチャールズ国王の右肩に蝶が舞っていることです。この黒と白の斑紋のある橙色の蝶は、主に北アメリカに生息し、渡り鳥のように渡りをする移動性の大型蝶です。日本語名は「オオカバマダラ」といいますが、英語では「モナーク・バタフライ」と呼ばれています。モナークとは「君主」という意味があります。プロジェクト・モナークというMKウルトラプロジェクトもありますが、肖像画の蝶はチャールズ国王自らのアイディアとのことですから、この蝶はチャールズ国王のシンボルなのかもしれません。
目次
● イスラエルの国連大使が国連憲章をシュレッダーで細断
● イスラエルは米英の資産か負債か
● ムハンマド・ビン・サルマン皇太子の訪日
未来への羅針盤
吉野愛(文筆家、国際政治研究者)