… … …(記事全文4,305文字)こんにちは、吉野愛です。
今年も感謝祭がやってきました。アメリカでは毎年11月の第四木曜日が感謝祭になりますので、今年は11月23日になります。クリスマスより感謝祭の方が好きだというアメリカ人は多いです。
感謝祭から1か月後のクリスマスに向けて消費が大きく動くため、各小売店では感謝祭をクリスマス・セールの前哨戦と位置づけし、感謝祭の翌日の金曜日から特別セールを行います。この特別セール日を「ブラック・フライデー」と呼びます。この時期の売り上げが小売店の年間通算収支を黒字に転換する境だそうです。そのため数十年前から、感謝祭の当日木曜日の夜から特別セールを行う小売店が増えました。今振り返ると、あの「消費者エネルギー」はアメリカのバブル期であったのだなと感じます。そして近年では「ブラック・フライデー」がお祭り騒ぎとなり、問題も多発するようになりました。
数年前からこの「ブラック・フライデー」が行き過ぎているとの風情から、せめて当日の木曜日は店を閉めて、家族を大切にというポリシーに変更した企業も多くなりました。そしてコロナパンデミックの影響も重なり、最近の「消費者エネルギー」は減少気味になったことも事実です。
目次
● サイバースペースに移動する座標
● 第五世代移動通信システム(5G)
● フィジカル空間からサイバー空間へ
未来への羅針盤
吉野愛(文筆家、国際政治研究者)