… … …(記事全文4,421文字)こんにちは、吉野愛です。今年も残り一か月半となりました。
1989年末、荒れ狂うバアル神のごとく雄牛のブロンズ像、チャージング・ブルがニューヨークのウォール街に設置されました。制作者はディ・モディカというイタリア系アメリカ人アーティストです。彼はこの荒々しい雄牛のエネルギッシュさに株価を上昇させるといった願いをこめたと主張していますが、フェニキア商人の血統を組む国際金融連合ですから、バアル神も祀ることでしょう。
ウォール街の観光スポットとして30年近くも親しまれてきたこのチャージング・ブル像でしたが、2017年に両手を腰に当て、胸を張った姿勢の少女像が、荒れ狂う雄牛の銅像に毅然と立ち向かうように設置されました。荒れ狂う雄牛像「チャージング・ブル」が太陽神の眷属であるのなら、「恐れを知らない少女像」は月神を少女に擬人化したイメージでしょうか。
目次
● MKウルトラ
● ナチスは今でも生きている
● 人間の脳波を操る
未来への羅針盤
吉野愛(文筆家、国際政治研究者)