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世に倦む日日

田中宏和(ブログ「世に倦む日日」執筆者)

田中宏和

口数が少なくなった米国 - 分断の果て、ミリシアとANTIFAによる内戦の危機

27日のサンデーモーニングで米国大統領選が取り上げられ、その中で、右派民兵組織ミリシアの存在と活動が紹介されていた。BLMやANTIFAなど左派の運動に対するカウンターの「自警団」を任じた組織で、武装して日常的に軍事訓練を続けている。先月、ウィスコンシン州でデモ隊に銃を発砲して2人を殺害した17歳の白人少年も、ミリシアに所属していた。 今のところ日本で彼らに関心を持って取材したのはTBSだけだが、11月以降はミリシアが報道の主役に躍り出る展開になるかもしれない。投票結果が揉めて、米国内が準内戦的な暴力的混乱に陥るのではないかと、何度かツイッターで述べてきたが、TBSの報道はその予感をまた一つ確信に近づける材料となった。悲観的な情勢認識ではあるけれど、この視角と観点からの分析があまりに少なく、専門家の議論が少なすぎるように思われる。見たくないものに蓋をして目を逸らしている。 米大統領選は特異なシステムで、州ごとの選挙人の数を奪い合う方式なので、今回の場合、幾つかの接戦州をどちらが取るかで勝負が決まる仕組みになっている。そこが焦点になっている。そして現状、世論調査が占うところでは票の行方は僅差で、例えば、当日の開票でトランプが僅かにリードして勝利宣言し、遅れて開票される郵便投票を加えた集計ではバイデンが逆転で勝利し、そのとき、トランプが郵便投票に難癖をつけて敗北宣言しないのではと囁かれている。 実際、ワシントンポストは、結果判明まで一週間以上かかると言っている。トランプは郵便投票を「不正の温床」だと攻撃していて、敗北した場合は連邦最高裁への訴訟に持ち込む構えにあり、敗北宣言して大統領の座を移譲することを否定しているため、混乱と騒動の事態は必至だ。しかも、コロナ禍のため、密を避けるべく、今回は有権者が郵便投票を選ぶ行動に出ていて、非常に厄介な状況になっている。一部の州では、郵便投票の申請が前回の16倍に増えているとある。
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