… … …(記事全文3,979文字)JRAの競馬騎手、藤岡康太さんが落馬事故で亡くなった。
競馬を知らない人に説明すると、落馬はよくあるが死亡するケースは少ない。
私が競馬を見始めてから三十年になるが、JRAで落馬で死亡した人は私が記憶している限りでは三人か四人くらいで、ボクシングなどの格闘技系や二輪レースなどに比べたら少ないと思う。
藤岡康太さんは、有名騎手のように良い馬がどんどん回ってくる人でもなかったが、昨年から成績が上がってきた三十代の好青年。当日代打騎乗でG1を勝った伝説を作ったばかりで、今年に入ってからも絶好調だった。まさにこれから飛躍する男だった。ずっと苦労してきたが、努力を重ねて、そして人望も厚く、結婚して子供が生まれたばかり。
私は大きなショックを受けている。
正直、彼以外に死んでもいい悪党はごまんといる。
「神様はなぜ、善い人ばかり連れて行くのか」
藤岡康太さんが亡くなってから、YouTubeでも私のファンの人たちにそう愚痴った。
旧約聖書の『ヨブ記』が理解できない私は、だけど相性のいい神社に行き、悪い神社は徹底的に避ける事をしている。
例えば神社ではないが鎌倉に行くと、失敗が多いから行かない。そのことで最近、面白いエピソードがあったから本文に書きたい。
そんな生活の方法で一応、成功はした。
まだ生きているのは、悪い男なのだろうか。
ここに、『なぜ私だけが苦しむのか』(岩波現代文庫)という名著がある。
男らしく生きれば成功する ~君たちは悔しくないのか~
里中李生(作家)