□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2023年1月30日(月)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== 原油供給環境の論点、連続するイベントのプレビューと米産油環境 =================================== <弱気の後退のみでは上昇エネルギー弱い> NYMEX原油先物相場は、年初の1バレル=80.57ドルとほぼ同値水準での取引になっている。世界経済の減速懸念から1月5日の72.46ドルまで急落したが、その後は中国経済の正常化期待で23日の82.64ドルまで切り返した。ただ、そこから更に大きく値位置を切り上げるまでのエネルギーはなく、80ドルの節目を挟んで78~83ドル水準にボックスを形成しつつある。 中国経済の正常化による需要拡大見通しから、国際原油需給バランスは徐々に引き締まるとの見方は根強い。一方、足元では極端な需給ひっ迫状態が実現している訳ではなく、値崩れの必要性が低下しているものの、一本調子に値位置を切り上げることは躊躇されている。現在の価格水準は11月下旬から約2カ月にわたって高値限界となった値位置であり、チャート環境からも短期筋の利食い売りや戻り売り圧力が強まり易かった。100日移動平均線(81.88ドル)と50日移動平均線(77.8ドル)の狭間であり、下げ過ぎ感是正を進めた後の小康状態との評価になろう。… … …(記事全文4,199文字)
小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~
小菅努(商品アナリスト/マーケットエッジ代表)