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天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説

天木直人(元外交官・作家)

天木直人

政局の二大争点になってきた消費税増税と9条改憲
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□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2018年10月22日第689号 ■   =============================================================        政局の二大争点になってきた消費税増税と9条改憲 =============================================================  消費税増税を閣僚たちに指示した閣議が開かれたのは10月15日だった。  そしてその日に合わせるように発売された週刊現代は、消費税増税はめくらましだ、来年の春にはリーマンショック並みの経済危機が来たと言って三度目の先送りをし、解散・総選挙に打って出る布石だ、とスクープ報道した。  それを読んだ私は、その通りかも知れないと書いた。  いや、週刊現代や私がそう疑うまでもなく、皆もそう疑いはじめてきた。  ところが、そうではない、今度は本当に増税を行うつもりだ、そういう記事を見つけた。  インターネット上で発行されているプレジデントオンラインがそれだ。  その理由はこうだ。  まず安倍首相の消費税断行のニュースをスクープしたのが読売新聞だったということだ。  つまり読売新聞を使って安倍首相は観測気球をあげたというのだ。  そういえば読売新聞は正式発表の前日である14日朝刊の1面トップで「消費税増税 来年10月実施」と大きくスクープ報道していた。  この読売新聞の報道を受けて、他のメディアも「本当に上がる」であろうことを覚悟し、後追い記事を書いたというのだ。  もうひとつの理由は、連立与党の公明党の動きがちらつくということだ。  庶民、中低所得者、中小企業対策に力を入れる公明党は、消費増税は本来ならば消極的なはずだ。  その公明党が賛成に回っている。  その理由は、10%に税率が上がると同時に導入されることが決まっている軽減税率が採用されたことにあるというのだ。  さらにまた、消費税導入に合わせて講じられる弱者対策や消費対策は公明党の主張であり、それを取り入れる事と引き換えに公明党の同意を取りつけたというのだ。  このプレジデントオンラインの記事を裏付けるように、消費税増税の閣議決定を報じるTBSの解説者が、次のように語っていた事に私は注目した。  すなわち、安倍首相は増税を訴えて選挙に勝つ初めての首相になろうとしていると。  本当だろうか。  結論から言えば、私は安倍首相はまだ決断していないと思っている。  そして、もし本当に安倍首相が消費税増税を決断するとしたら、その時は野党は完全になめられたということだ。  消費税増税引き延ばしで国民の信を問うどころか、消費税増税で信を問う。  おまけに自衛隊明記の9条改憲もこの際一緒に掲げて国民の信を問うと言い出しかねない。  はたして安倍首相はそんな事が出来るのだろうか。  もちろん私にはわからない。  しかし、一つだけはっきりしている事がある。  消費税増税と憲法9条改憲の二大政治決断が、安倍首相の命運を握っているということだ。  そして、それはまた同時に野党共闘の命運をも握っている。  消費税増税と憲法9条改憲は、同時にまた野党共闘のアキレス腱でもあるのだ。  消費税増税と憲法9条改憲の動きから目が離せなくなったということである(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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