□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2016年3月28日第267号 ■ ============================================================== トランプ発言に懸念を強める日本政府関係者の正体 ============================================================== いまや大統領選の有力な共和党候補者となったトランプ氏が、3月26日の米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)とのインタビューで語ったらしい。 大統領になったら在日米軍の駐留経費の負担増額を日本に要求し、日本がそれに応じなければ在日米軍を撤退させると。 これを報じるきょう3月28日の読売新聞は書いている。 日本政府関係者は次のように懸念を強めていると。 「彼が大統領になったら日米安保は大変だ。どう出てくるか、まだ想像がつかない」と。 そうではない。 トランプ氏が大統領になるか、ならないかは、もはや関係はない。 すでに彼はパンドラの箱を開けてしまったのだ。 日本に無知で、無関心の、多くの米国人の本音を語ってくれたということだ。 たしかに、トランプ氏の日米安保観は無知で滅茶苦茶だ。 しかし、多くの米国国民は、トランプ氏と同様に、日米安保の事など知らないし、関心もない。 多くの米国は、自らにとって役立つかどうかで良いか悪いかを判断する。 米国民にとって軍事同盟は、ともに戦う、つまり血を流すということだ。 それが出来ない日本は、どんなに金を払っても、ただ乗りと見なされるのだ。 すでにトランプ氏は本音を口走ってしまった。 たとえトランプ氏が大統領にならなくても、いずれ、米国は、もっとまともな候補者でも、同じような事を言い出す者が出てくだろう。 そして、そういう者が大統領になる時すら、来るかもしれない。 そうなれば、もはや日米の安保屋たちがこれまでさんざん語って来た、「日米安保体制最優先論」など通用しない。 トランプ氏の発言に懸念を抱く者、その本当の正体は、「日米安保で飯を食って来た者たち、つまり、米国のジャパンハンドラーであり、日本の親米保守たち、すなわち対米従属者たちなのである。 いよいよ我々国民は、そのような連中に騙されることなく、我々の頭で対米関係や日本の安全保障政策について、考え、決めなければいけない時が来る。 そして、それは歓迎すべき事なのである(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説
天木直人(元外交官・作家)