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天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説

天木直人(元外交官・作家)

天木直人

誰も本気で指摘しないPACの役立たず 
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□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2016年2月3日105号 ■   ==============================================================   誰も本気で指摘しないPACの役立たず   ==============================================================  北朝鮮が国際電気通信連合(ITU)に地球観測衛星を打ち上げると通告したらしい。  人工衛星を打ち上げることのどこが問題なのか。どこの国もやっていることだろう。  そういう冗談はさておいて、これがミサイル発射実験予告であるとしても、それをすぐに日本の脅威だと大騒ぎすることは愚かだ。  ましてや日本に北朝鮮のミサイルが飛んでくると安倍政権が本気で考えるとしたら笑い話だ。  皆、それが分かっているから、自衛隊が地対空迎撃ミサイル(PAC3)を緊急配備したという報道についても、緊張感はまるでない。  実際のところ、今度の配備も、実際にミサイルが飛んできた時に備えてのものではない。  ミサイル発射の失敗による落下や破片の被害に備えるためだ。  ちゃんと準備をしました、PAC3の導入は決して税金の無駄遣いではありません、というアリバイづくりでしかない。  なぜメディアはそれを書かないのか。  そしてメディアが書かないもう一つの事がある。  それは万一北朝鮮がミサイル攻撃をしてきた時でさえも、PAC3は役立たずであるということだ。  かつてPAC3を日本が導入した時、メディアは報じた。  その目的は、ミサイルが日本に撃ち込まれる直前に、それを撃墜して水際で日本を守るものだと。  ところがその射程距離はわずか数十キロメートルであると。  それが事実なら、PAC3は、皇居周辺や永田町、霞が関、東京都都心など、日本の中枢に常備されていなければいけないことになる。  北朝鮮が本気で日本を攻撃するつもりなら真っ先に日本の中枢を攻撃するからだ。  発射してから、ゴロゴロとPAC3を自衛隊基地内から都心に移動させるようでは到底間に合わない。  なぜそうしないのか。  しかし今度も、以前も、そしてこれからも、決してそういう配備はなされない。  これを要するにPACはそれを持つことで国民を安心させるおまじないのようなものだ。  なぜメディアはその事を大きく書いて国民に知らせようとしないのか。  それを言ったら身も蓋もないからである。  日本の安全保障論は架空の上で成り立っている。  北朝鮮との緊張緩和こそが最善の安全保障政策であるのに、危機を煽って自衛隊の存在感を高めようとしているのが安倍首相だ。  そんな安倍首相のおかげで存在感を誇示し、利益を得ている者たちが、安倍政権を支え続ける。  まさに、国民にウソをつきながらもたれ合っている世界がそこにある(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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