□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2016年1月23日第73号 ■ ============================================================== 政府代表と言う名の外務官僚天下りポストがまたひとつ増えた ============================================================== きょうの人事報道を見て驚いた。 政府はきのう1月22日の閣議で、ついこの前まで駐ロシア大使をしていた原田親仁氏を、日ロ関係担当の政府代表大使に起用したというのだ。 安倍政権下で対ロ関係に何ひとつ貢献できなかった大使だ。 あの佐藤優氏が私怨を込めて、無能だと散々こき下ろしていた外務官僚だ。 しかし、私が驚いたのは、そんな原田氏が安倍政権の手で対ロ関係担当の政府代表という重責に抜擢された事ではない。 またひとつ税金泥棒の天下りポストが増えたか、という驚きである。 考えて見るがいい。 対ロ外交に限らず、いまやあらゆる外交は首脳外交の時代だ。 首相や大統領の次には外務大臣が控えている。 首相や外相を支えるのは外務次官であり局長だ。 おまけに安倍首相には谷内正太郎NSC事務局長という外務次官OBがいる。 しかも今の日露関係はなすべき仕事はない。 要するに、仕事もないのに人が有り余っているのだ。 その上に、なぜ政府代表の担当大使の新設して無駄を重ねるのか。 そこで思い出すのが中東担当政府代表というポストだ。 同期の飯村豊という外務官僚が駐仏大使を終えた後2009年から2014年まで務めていた。 何一つまともな仕事をすることなく、そのほとんどを東京で過ごして、駐日中東大使らと飯を食うのが仕事だった。 私はその事を某中東大使から聞かされたから間違いない。 そのポストは今も残っていて、一年後輩の、この間まで国連大使を務めていた西田恒夫氏がその後を継いでいる。 二人ともその長い外務省づとめの中で、まともに中東を担当したことはない。 典型的な天下りポストであり、壮大な税金の無駄遣いだ。 いままたその無駄があたらに増えた。 このご時世に、よくもこのような贅沢が許されるものだ。 よくも厚顔無恥に、いい年をしてこのようなポストを引き受けるものだ。 日本の劣化を見る思いである(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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天木直人(元外交官・作家)