□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2016年1月20日第63号 ■ ============================================================== テロを防げなかったインドネシアの衝撃 ============================================================== インドネシアの首都ジャカルタでISのテロが起きた。 ついに東南アジアもISのテロが及んだ。 その衝撃は大きい。 きょう1月20日の読売新聞が社説で書いている。 東南アジアまで迫ったテロはもはや対岸の火事ではない、日本も各国と連携して万全を期せと。 その通りだ。 しかし、それだけでは何の対策にもならない。 今度のテロの本当の衝撃は、テロが起きた事ではない。 起きる情報をつかんで対策を講じていても防げなかったというところだ。 きょう1月20日の下野新聞「識者時評」で立命館大学の本名純(ほんなじゅん)という教授が書いている。 昨年11月パリで起きたテロの直後、ISは次の標的としてインドネシアをあげた。 それを受けてインドネシア国家警察は米国や豪州と協力して国内のISシンパの摘発に乗り出した。 次々と捜査包囲網を強めて行く中で、切羽詰った国内テロ組織が計画も準備も中途半端なまま、稚拙なテロを実行した。これが今回のケースだと。 つまり情報があってもISシンパのメンバーが国内に入るかぎりテロは防げないといっている。 これこそが本当の衝撃なのである。 どうすればいいか。 それは誰にもわからない。 しかし、はっきりしていることはテロに恨みを買うような事をしないことだ。 日本は本来はISから恨みを買う国からもっとも遠い国である。 その日本がみずからを危険に巻き込むようなことだけはしてはいけない。 テロとの戦いを叫んではいけない(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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天木直人(元外交官・作家)