□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2015年12月25日第1048号 ■ ============================================================== なぜ日本は国際宇宙ステーションの参加延長に応じたのか ============================================================== 日米など15カ国が参加する宇宙ステーション(ISS)の運用について、政府は22日、東京都内で米国と協議し、2024年まで参加を延長することに合意し、合意文書に署名したという。 この事を報じた23日のメディアは、あたかもこのことが素晴らしい事であるかのように報じていた。 ところが12月23日の読売新聞の記事の中に、次のようなくだりを見つけた。 ・・・米国は昨年、ISSの運用を2024年まで延長する事を決め、各国に協力を要請した。カナダとロシアは延長に同意する方針を示したが、日本は年間350―400億円の宇宙開発費に見合う十分な成果が出ていないとして、政府や与党内からも参加の延長に慎重な声が上がっていた・・・ 読売新聞の記事のこのくだりは、極めて重要な意味を持っている。 なぜなら、もしこの読売新聞の記事が正しければ、日本政府は決して喜んで延長に応じたのではなかった事が分かる。 それなのになぜ日本政府は一転して延長合意に翻意したのか。 その理由を読売新聞は何も書いていない。 賢明な読者ならもうお分かりだろう。 日本は米国の強引な経費負担要求に反対し続けることができなかったということではないのか。 そうなのだ。 国際宇宙ステーションの参加延長のニュースは、決して手放しで喜べるニュースではないのだ。 ここでもまた米国の圧力に屈して、我々の血税を米国に差し出したということに違いない。 国際宇宙ステーション参加延長の日米合意の裏にあるこの国の対米従属ぶりについて、メディアは検証して国民に知らせる義務がある(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説
天木直人(元外交官・作家)