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　　　　　　　　　　　　年3000冊読破の読書王！
                   中島孝志の読む！通勤快読 宅配便


                            2016年11月14日


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　まさか私が63歳？　当り前で何の不思議もないのに、どこかに、えっまさか嘘だよなあ、と思うのが不思議。
　還暦を迎えても温泉に行きたければ、暗闇の山中、車を走らせ、泥だらけになって帰ってくる。生地北京へ55年ぶりに赴き、「ふるさと」について考える。会ったことのない101歳の人が生前着ていた着物にアイロンをかけ、その人生をいとしく思う。
　群馬の山中での生活を中心に感性豊かな著者の冴えわたる珠玉の随筆集だそうです。第3回小林秀雄賞受賞だとか。

　「あの失礼ですけどおいくつでいらっしゃいますか」
　痴呆でも「失礼ですけど」というんだ、と感心しながら「はい、63ですよ」と答える。
　答えても無駄なんだよなと思ったとたん、「あの失礼ですけどおいくつでいらっしゃいますか」
　「63です」
　「あーあー63、そうですか。あの失礼ですけどおいくつ？」

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…（記事全文3,208文字）