━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 「植草一秀の『知られざる真実』」 2012/10/01 民主党残留川内博史議員などの今後の去就 第362号 ──────────────────────────────────── 日本ペンクラブ会報第412号に看過できない記事が掲載された。 巻頭の中村敦夫環境委員長インタビューだ。 日本ペンクラブは2012年4月17~23日にチェルノブイリに使節団を送 った。この視察団に参加してチェルノブイリに訪問した中村敦夫氏に対するイ ンタビューである。 2009年にウクライナ政府は放射能健康被害者が230万人いることを発表 した。中村氏はそのうちの2家族を訪ねたという。 1件目の母親は若いときに被曝して、その後2人の子供を産んだ。 長女は頭にこぶがついたまま生まれ、先天性の筋肉まひ、長男は生まれてしば らくしてから発達障害が判明した。母親自身もあちこちにがんを発症している。 父親は耐えられなくなって飲んだくれになってしまっている。 2件目も家族全員が深刻な状況だったという。 チェルノブイリの4キロほど離れたところにあるプリピャチの人口は5万人で、 平均年齢は27歳だった。 若い夫婦が多かったので、事故当時妊娠していた女性もかなりいた。 彼女たちが全員被曝した。すぐに全員退去したが退治も体内被曝していて間に 合わなかった。 その後に生まれた子どもたちの追跡調査がある。 プリピャチ市から350人の子どもたちをピックアップした調査だが、健康に 異常のない子どもは0%。100%健康に問題がある。 この調査は7歳児に行われた。生まれてしばらくしてから異常が出る子どもも いるため、7歳になるまで待って調査が行われる。 70キロ西にはずれたナロジチの同じく350人の子どもに対する調査では、 健康異常が97.5%だった。要するに「被曝してしまったら逃げようがな い」という数字だと中村氏は語る。 ナロジチで強制退去命令が下っても退去できない子どもたちがいた。また、退 去しても戻ってきてしまう人もいた。いまもまだ1万1000人がいるという… … …(記事全文4,844文字)
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植草一秀(政治経済学者)