━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 「植草一秀の『知られざる真実』」 2012/07/30 次期総選挙日程は10月8日大安が有力か 第301号 ──────────────────────────────────── 野田政権が自民党に来年1月の総選挙を打診して拒否されたと報道されている 2009年8月の総選挙で、主権者である国民の選択による政権交代が実現し た。 新たに政権を担うことになった民主党は、日本政治の刷新を主権者に約束して いた。 日本政治の刷新とは、米国・官僚・大資本が支配権を持つ政治体制を刷新する ことであった。 天下りを根絶して官僚主権の構造を廃絶する。 米国に対しても日本が言うべきことを言い、米国の言いなりになる政治から脱 却する。 企業献金を全面禁止して、大資本が支配する政治から脱却する。 このような「革命」とも言うべき変革を主権者国民は期待した。 ところが、民主党のなかは、一枚岩ではなかった。日本政治の刷新を目指す勢 力とともに、旧来の自民党政治と変わらぬ、米官業による日本政治支配を維持 しようとする勢力が同居していた。 鳩山政権は日本の政治構造の刷新を希求したが、党内の守旧派勢力は鳩山首相 の方針にまったく協力しなかった。 鳩山政権は普天間基地の県外、国外移設を決着することができず、総辞職に追 い込まれてしまった。 この機に乗じて、民主党内の守旧派勢力は民主党内の実権を奪ってしまった。 これ以降に樹立された政権は、日本政治構造の刷新を目指す政権ではなくなっ てしまった。 2009年の総選挙から3年近くの時間が経過するが、政権交代の当初に主権 者国民が期待した日本政治構造の刷新は進まず、民主党に対する期待はすっか りしぼんでしまった。 その本当の理由は、上述したように、2009年9月に発足した新政権と20 10年6月以降の政権とがまったく異質のものである点にある。… … …(記事全文4,603文字)
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植草一秀(政治経済学者)