━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 「植草一秀の『知られざる真実』」 2012/01/14 増税強行岡田副総理のイオンに官民癒着の疑惑 第106号 ──────────────────────────────────── 政治家は、まず、日本国憲法を尊重し、擁護する「義務」を負う存在である。 日本国憲法前文に、政治のあり方の根本が書かれている。 「日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し、(中 略) ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。 そもそも国政は、国民の厳粛な信託によるものてあつて、その権威は国民に 由来し、その権力は国民の代表者がこれを行使し、その福利は国民がこれを享 受する。 これは人類普遍の原理であり、この憲法は、かかる原理に基くものである。 われらは、これに反する一切の憲法、法令及び詔勅を排除する。」 これが、日本の政治のあり方について定めた根本原則である。 この根本原則を守ることこそ求められている。 そして、憲法第99条の条文をすべての国民は暗誦しておくべきだ。 第99条 天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、こ の憲法を尊重し擁護する義務を負ふ。 日本国憲法を尊重し擁護することは、政治家の責任ではない。「義務」なの だ。「権利と義務」なる言葉があるが、政治家が政治家としての権利、自己主 張をするには、まず、「義務」である憲法の尊重と擁護という「義務」を果た すことが前提になる。 中国の『四書』の基本である『大学』に次の言葉がある。 「其の本乱れて末治まる者は否(あら)ず」 何事でも根本や基本が乱れていると、結果がうまく治まらずに、大失敗に終 わるという意味だ。 野田佳彦氏が所信表明演説に持ち出した「正心誠意」という言葉は、この 『大学』にある言葉である。 「物格りて后(のち)知至(きわ)まる。」… … …(記事全文5,117文字)
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植草一秀(政治経済学者)