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メルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」

植草一秀(政治経済学者)

植草一秀

第56号 晩節汚す国民冒涜消費増税突進の藤井裕久氏

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 「植草一秀の『知られざる真実』」 2011/11/25   晩節汚す国民冒涜消費増税突進の藤井裕久氏                第56号 ────────────────────────────────────  消費税大増税問題は、国民生活の根幹に関わる最重大問題である。  大多数の国民は日本財政が破綻して良いと思っていない。欧州で政府債務危 機が深刻化しているから、これを他山の石と受け止めて、日本が財政危機に直 面しないようにしなければならないと誰しもが思う。    ところが、財務省はこうした国民の愛国心に付け込んで、正当でない巨大増 税を強引に実行しようとしている。    内閣総理大臣に見識、学識、知識があり、同時に官僚機構をコントロールで きる統率力があれば、財務省の暴走を阻止することができる。    ところが、内閣総理大臣に知識、見識、学識がなく、官僚機構をコントロー ルできる統率力がない場合は悲劇である。逆に内閣総理大臣が財務省にコント ロールされるパペット(操り人形)になるリスクが高くなる。    野田佳彦氏は、TPPが最重要テーマになっているにもかかわらず、TPP の巨大リスクのひとつであるISD条項について、無知なまま論議に臨んでい たことが判明した。    財政政策のあり方について、正しい知識、学識を持たずに、ただ、財務省の 言いなりになって、消費税大増税推進の旗を振っている可能性が極めて高い。        野田内閣は2012年の通常国会で、消費税増税法案の成立を図る考えであ る。しかし、この法律を絶対に可決させてはならない。    理由は三つある。    第一は、消費税増税を実行しないことが、2009年8月総選挙に際しての 民主党政権公約に盛り込まれていることだ。鳩山前首相は2013年秋の衆議 院任期満了までは、消費税増税に手を付けないことを明言した。消費税増税を 掲げた麻生太郎民主党と、消費税増税には手を付けない鳩山由紀夫民主党との 間で2009年8月総選挙が戦われた。    この選挙で、主権者国民は鳩山民主党を大勝させた。つまり、この時点で、 消費税増税の選択肢は主権者国民によって完全否定されたのである。    ところが、菅直人氏は、政権を強奪した2010年6月2日クーデターのの ち、財務省の差し金により、消費税増税方針を突如、民主党政権公約に組み込 んで、6月17日のマニフェスト発表会見で発表した。財務省の憲法無視の行 動である。
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