□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2017年10月10日第811号 ■ ============================================================== 秋葉元広島市長に裏切られた悲しみ ============================================================== 私は選挙期間中は書かないつもりでいた。 選挙演説にすべてをかけようと思ったからだ。 しかしどうしても書かざるを得なくなった。 それは元広島市長の秋葉忠利氏が立憲民主党の比例で立候補したことをニュースで知ったからだ。 裏切られた衝撃は私にとっては計り知れないものがある。 秋葉氏は私が二年ほど前に新党憲法9条をたちあげた時以来の同志であると信じて今日までつき合って来た。 そもそもの付き合いの始まりは、私がデトロイトの総領事をしていた時、当時広島市長の秋葉氏一行がデトロイトに本社のある米国のビッグスリーの社長らと広島への誘致交渉に来た時にお世話したことからだった。 1998年ごろの事だと思う。 以来私はカラオケ好きの秋葉氏と広島を訪れるたびにカラオケするほどの仲になったと思っていた。 私が新党憲法9条を立ち上げて、今度の衆院選に比例区を立てる時の第一位候補になってもらうつもりで話しを進めてきた。 彼はまだ子供が学生で、食わせなければいけないからもう選挙には出ないとか、もう自分では選挙は勝てないとか、そういう理由で立候補渋ってきた。 それでも、私は彼を口説き続け、彼なら私をしのぐ候補者になってくれると思ってきた。 いよいよ選挙が近づき、私が彼を最後に会って説得したのは8月の末だったと記憶している。 その時彼は、これまでの態度を一変させ、新党憲法9条から出馬することに初めて消極的な事を口にした。 その時の理由は、選挙には金がかかり、最後は自分の身銭を切らなければならない、いくら天木さんが選挙資金を集めてくれると言っても、その資金が目に前にない限り結局自己負担せざるを得なくなることは、私のこれまでの選挙で知っている、であった。 ここまで言われたら私はもう返す言葉はない。 私が東京比例区を断念したのは、もちろん供託金が2400万円に届かなかったことだが、もうひとつは候補者選びであった。 秋葉さんに断られたら、それにかわる人物はいますぐ見つかりそうもない。そう思って比例区を断念した。 そして、こともあろうにひとりで戦うことに決めて、いよいよ、あす街頭演説に立とうとする時に、秋葉氏が立憲民主党から比例で出るとニュースで知った。 もちろん秋葉氏からはそうするという連絡は一切なかった。 立憲民主党から三顧の礼を持って迎えられたら、選挙資金を心配する必要もなければ、落選する危険性もない。 もし秋葉さんがそう思って立憲民主党から出馬を決めたのなら、あまりにも現実主義である。 私に対する不誠実である。 もしかなり前からそのつもりで民進党と話を続けていたとすれば、なぜ私に正直に言ってくれなかったのかと思う。 選挙とはそういうものだと言ってしまえばそれまでだ。 しかし、新党憲法9条の下に集まる人たちは、決してそうではない。 既存の政党、政治家の選挙を否定する選挙が、どこまで通用するのか。 それを求めて最後まで初心を貫く。 そういう選挙を、いよいよ明日10日、街頭に立って私は始める(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説
天木直人(元外交官・作家)