□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2017年7月5日第528号 ■ ============================================================== 誰も書かない日米2プラス2延期の本当の理由 ============================================================== 7月14日から開催されるはずだった日米の外務・防衛担当閣僚による安保協議(いわゆる2プラス2)が延期されたという。 北朝鮮の脅威にどう対応するかは日米間の外交・防衛の喫緊の課題だ。 いまこそ2プラス2が必要な時だ。 それにもかかわらず米国側の都合で延期されたという。 その理由はティラーソン国務長官の都合がつかなかったからだという。 2プラス2より優先しなければいけない都合とは何か。 7月14日に開かれるフランス革命記念日に、ティラーソン国務長官がトランプ大統領と共に出席するからだという。 それならパリで行えばいいのだ。 岸田・稲田両大臣にとっては、ワシントンでもパリでも、外遊する時間と手間は同じだ。 マティス国防長官にはパリに来てもらわなければいけないが、ワシントンからパリに行くのは大西洋をひとっ飛びするだけだ。 百歩譲って7月14日が無理でも、いくらでも他の日を見つける事が出来る筈だ。 それなのに、秋まで延期するという。 その頃には北朝鮮情勢はどうなっているかわかったもんじゃない。 なぜ日米2プラス2はそこまで延期されたのか。 答えは稲田防衛相の居座りである。 かつてマティス国防長官は、就任直後に初来日して稲田防衛相と会談した後、稲田防衛相で大丈夫かとあきれ果てたと報道された事があった。 そもそも、稲田防衛相に対する自衛隊制服組の評判は悪い。 マティス国防長官が、それを知らないはずがない。 おまけに相次ぐ失言で、いまや稲田防衛相は死に体だ。 次の内閣改造で交代必至だ。 その稲田防衛相を直ちに更迭するのならまだしも、8月の内閣改造まで居座らせたのが安倍首相だ。 マティス国防長官としては、馬鹿らしくて2プラス2などやってられるか、ということだ。 そんな稲田防衛相を、自分の後継者の一人として甘やかす安倍首相もまた、あきれ果てられているに違いない。 もはや日米同盟関係を最も危うくしているのは、安倍首相、その人である(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説
天木直人(元外交官・作家)